研究課題/領域番号 |
59870046
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
林 紘三郎 循病セ, その他, 研究員 (90026196)
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研究分担者 |
中村 孝夫 国立循環器病センター, 研究所生体工学部, 室員 (00142654)
関 淳二 国立循環器病センター, 研究所生体工学部, 室員 (20163082)
梅津 光生 国立循環器病センター, 研究所人工臓器部, 室長 (90132927)
高野 久輝 国立循環器病センター, 研究所人工臓器部, 部長 (60028595)
阿久津 哲造 国立循環器病センター, 研究所, 副所長 (40150221)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | 補助心臓 / 人工心臓 / モータ / プッシャープレート / パルス幅変調 / マイクロプロセサ / ソフトウェア |
研究概要 |
プッシャープレート型血液ポンプと組み合わせるために試作した埋め込み型補助心臓用アクチュエータのDCブラシレストルクモータを制御するために、固定デューティ比、可変電圧型パルス幅変調方式を考案した。従来の固定電圧、可変デューティ比型の制御法に比べて、モータの出力にかかわらずトルク変化がなめらかで、モータ巻線での温度上昇を低く抑えられるため、埋め込み型システムの制御に有効であると考えられる。試作したアクチュエータをこの方法で駆動するために、ポンプ動作制御部とモータ速度制御部にそれぞれ16ビットおよび8ビットマイクロプロセサを使用した駆動制御装置を試作した。モータ速度をオープンループで制御するソフトウェアを開発するために、試作したトルク試験機を用いて、アクチュエータのトルク特性を調べた結果、試作したポンプは所用の性能を発揮するものとわかった。そこでこの結果に基づいてソフトウェアを開発した。ポンプ動作制御部には動作モードの管理と、モータ制御情報のモータ速度制御部への通信を行なわせた。収縮期にはポンプストロークを監視して、その変化に応じてモータを制御し、拡張期には一定時間で末期位置までプッシャープレート駆動用のロッドを戻す方式とした。プログラムはC言語とアセンブリ言語を用いた。モータ速度制御部には、ポンプ制御部からのモータ制御情報に応じてタイマと電圧源を制御させ、タイマからの割り込みによってモータの位相を制御させた。プログラムはアセンブリ言語を用いた。模擬循環回路を用いてポンプの性能試験を行ない、後負荷100mmHg、拍動数約100bpmのときほぼ設計通り6l/minの流量が得られた。ポンプ効率は約6%、アクチュエータ外表面の温度上昇は18℃であった。将来、さらに効率を上げ温度上昇を抑制するための新しい駆動制御方式の検討を開始し、動物実験を行なって高信頼性を有するシステムに発展させていく予定である。
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