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1985 年度 実績報告書

微弱電子顕微鏡像の直接観察装置と記録システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 59880006
研究機関東京大学

研究代表者

床次 正安  東京大学, 理, 教授 (80029850)

キーワード電子顕微鏡 / 直接観察 / イメージインテンシファイヤー / マイクロチャンネルプレート / MCP / 画像記録 / 電子線照射量
研究概要

近年、電子顕微鏡の性能は飛躍的に向上し,最近では、イングストロームオーダーの微細構造を観察するだけでなく、試料室内において結晶の成長や崩壊の過程を直接観察する方向に研究者の関心が向いている。また、電子線に弱いが故に観察対象から外れてきた試料も数多く存在している。
この様な試料を観察する場合、高倍率でなおかつ明かるい像が要求され、強い電子ビームを試料に対して照射することになり、試料は損傷を起こし、長時間の露光を必要とする写真フイルム法での記録は、きわめて困難であった。
本研究は、このような問題を解決するため、最近性能が向上してきたマイクロチャンネルプレート(MCP)を用いて試料に対する電子線照射を低減しつつ、なおかつ明かるくコントラストの高い電子顕微鏡像を得るシステムの開発を試みた。
昨年度までは装置の開発、及びシステムの整備が主たる課題であった。画像記録システムの整備は若干遅れぎみであるが、直接観察装置は完成し、現在稼動中である。
当初、本装置は、電子顕微鏡の直下に取りつけられたが、直接倍率をさらに大きくとれることが判明したのでプロトタイプの実験の際用いた外枠をエクステンションフランジとして利用しさらに倍率を稼ぐことにした。
この結果、本装置全体の解像力は大幅に向上し、9インチのモニターテレビの画面上でおおよそ600万倍の拡大率がとれ、カーボン粒子の一つひとつを分解することができた。
電子顕微鏡における試料の損傷を低減する目的に対しては、同倍率であるならば、本装置を使用しない場合の1/50程度に電子線照射量を減らすことができ目的は、ほぼ達成された。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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