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1985 年度 実績報告書

マクロファージ様株化細胞J774・1が産生する腫瘍傷害性蛋白の研究

研究課題

研究課題/領域番号 60015018
研究機関東京大学

研究代表者

名取 俊二  東京大学, 薬, 教授 (50012662)

キーワードセンチニクバエレクチン / 細胞傷害性蛋白 / TKF / マクロファージ / J774.1 / TNF / 抗腫瘍効果
研究概要

センチニクバエレクチンは、センチニクバエ幼虫の体表に傷をつけた時に体液中に産生されるガラクトース結合性のレクチンで、1980年に研究代表者らにより発見され精製された。このレクチンをマウスマクロファージに作用させると、マクロファージは強い細胞傷害活性を持つ蛋白を産生し初めることを見出した。研究代表者らは、1984年にマウスマクロファージ様株化細胞J774.1がこのレクチン存在下に産生する細胞傷害性蛋白を部分精製し、その活性、腫瘍特異性、制癌効果等を検討した結果、この蛋白は腫瘍特異的な細胞傷害活性を有し、マウス移植癌に対して有意な治療効果を示すことを報告した。本研究では、この腫瘍傷害性蛋白(Tumor Killing Factor,TKFと略す)を精製し、蛋白化学的な性質を明らかにすることを目的とした。1.J774.1培養上清からのTKFの精製:マウスマクロファージ様株化細胞J774.1を無血清培地中で、5〜10μg/mlのセンチニクバエレクチン存在下に培養すると、培地中にTKFが放出される。この培養上清から、DEAEセファロース、セファクリルS=200、MonoQFPLC、の三段階の精製により単一な蛋白を得た。このようにして精製したTKFは電気泳動的に均一で、分子量は未変性状態で48000、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で15000と決定された。従って、活性蛋白は15000のサブユニットの三量体と考えられる。この蛋白はマウス移植癌に対して、有意な治療効果を示した。2.センチニクバエレクチンによる、マウス血清中へのTKFの誘導:センチニクバエレクチン単独でも有意な制癌効果が認められ、メスA、ザルコーマ180等のマウス固型腫瘍が治瘉した。この治瘉効果にTKFの関与が考えられたので検討したとこめ、担癌マウスにザルコファガレクチンを投与すると、血清中にTKFの誘導が認められた。正常マウスではこのようなTKFの出現は認められなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] J.Biochem. 99. P.9 (1986)

  • [文献書誌] Jpn.J.Cancer Res.76. P.1027 (1985)

  • [文献書誌] Cancer Res.45. P.4397 (1985)

  • [文献書誌] Cancer Res.45. P.288 (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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