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1985 年度 実績報告書

ヒトミエロペルオキシダーゼのモノクローナル抗体の作製と白血病の診断への利用

研究課題

研究課題/領域番号 60015052
研究機関大阪大学

研究代表者

山田 道之  大阪大学, 蛋白研, 助教授 (10076995)

キーワードモノクローナル抗体 / ミエロペルオキシダーゼ
研究概要

ミエロペルオキシダーゼは好中球-マクロファージ細胞系譜に特有な酵素である。その骨髄芽球の酵素活性は組織化学的染色方法では、ほとんど検出できないが、電顕を用いればしばしば検出することができる。白血病の分類の一つの基準は、ペルオキシダーゼ反応陽性であるかどうかである。抗体染色によるペルオキシダーゼの検出は、簡単で高感度で、特異的であると考えられる。本研究の課題は、ミエロペルオキシダーゼのモノクローナル抗体を作製することである。さらにそれが白血病の診断に有用であるかどうかを検討することである。
研究成果
1.ミエロペルオキシダーゼのモノクローナル抗体の作製とその性質:均一に精製したヒト白血球のミエロペルオキシダーゼ【III】でBALB/Cマウスを免疫した。そのマウスの脾臓細胞とミエローマ細胞Sp.2/0-Ag14と融合させ、ミエロペルオキシダーゼに対するモノクロナール抗体産生細胞を2種類クローニングした。その抗体の特異性をELISA法を用いて明らかにした。モノクロナール抗体3-2H3と4-2C11は、どちらも 生のミエロペルオキシダーゼを認識するが、変性酵素を全く認識しなかった。3-2H3は白血球の3種類のミエロペルオキシダーゼ【I】、【II】、【III】ならびにヒト白血病HL-60細胞のミエロペルオキシダーゼIa、【II】、【III】を同じ程度によく認識するが、HL-60細胞のIbを認識しなかった。4-2C11は、白血球とHL-60細胞のミエロペルオキシダーゼをIbを含めいずれも同じ程度によく認識した。3-2H3を酵素溶液に加えても、活性になんら影響を与えないが、4-2C11は酵素活性を完全に阻害した。3-2H3.4-2C11はいずれもIgG1であった。
2.白血病の診断への利用:4-2C11を用い、白血病患者の血球についてミエロペルオキシダーゼを高感度に検出できるかどうかを検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Arch.Biochem.Biophys.245-1. (1986)

  • [文献書誌] Arch.Biochem.Biophys.247-1. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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