• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1985 年度 実績報告書

ATLウイルスの感染と予防に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60015062
研究機関山口大学

研究代表者

山本 直樹  山口大学, 医, 教授 (00094053)

キーワード成人T細胞白血病 / ATLウイルス / 糖蛋白 / AIDSウイルス
研究概要

1)抗ATLA抗体がATL白血病細胞のATLA発現を抑制することを示した。このことは、患者白血病細胞中にATLウイルス遺伝子発現がないことを少くとも部分的に説明すると思われる。2)ATLA成分の一つ、gp68が、enVとpX【IV】両遺伝子の融合蛋白であることをその塩基配列より示した。すべてのATL患者には、抗gp68抗体が存在することから、pX【IV】遺伝子が発現されたことを示唆した。3)ATLA発現が発癌イニシエーターであるMNNGで促進されること、一方、ビタミンA,C,Eなどがこれに抑制的に働くことを証明した。ATL発症が、ウィルス感染者の内のごく一部に限られることから、このような環境因子の役割について考察することは、重要である。4)南アフリカの黒人とサル(ヒヒ、ミドリザル)にATLA抗体陽性者がいることを確認した。結果的には、地理気象学的条件、性的成熟などの条件が、感染を規定する因子として重要と思われた。5)多数のヒト、サル由来細胞のATLA抗原(p19、p24)をペプチドマップを用いて比較、分類した。一般に、p24の方が、p19より、良く保存されていた。6)AIDSウイルスがMT-2やMT-4などのATL由来細胞に非常に易感染性、易増殖性を示し、その結果これを破壊することを示した。この性質を利用してAEDSウイルスの定量化、中和抗体測定などに成功した。7)ATL発症のメカニズムとして、IL-2レセプターのトランスメンブレン蛋白と、そのリン酸化に関係する別の蛋白について検討中である。8)染色体のブレークポイントとATLV組み込み部位を、さらに詳しく調べている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Journal of General Virology. 66. 1641-1660 (1985)

  • [文献書誌] Journal of General Virology. 66. 1825-1829 (1985)

  • [文献書誌] Cancer Research. 45. 3471-3476 (1985)

  • [文献書誌] Science. 229. 563-566 (1985)

  • [文献書誌] Virology. 146. 272-281 (1985)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi