1.地域エネルギー需要構造調査およびその結果のモデルのための探索的データ解析手法の開発[分担者 大橋靖雄(東大・医)、奥野忠一、芳賀敏郎(東京理科大・工)、田口東、志村健一(山梨大・工)、正法地考雄(広島大・総合科学)、袴田共之(国立公害研)、協力者・宇田川武俊、岩元明久(農業環境技研)]昨年度より継続して島根県隠岐郡を対象とし、布施村について村全体としてのエネルギー需要構造調査を予備調査、面接による本調査、補完調査の3段階で実施した。また、隠岐郡全体としてのエネルギー供給実態等について間き取り調査を行った。それらの調査結果を分析集計し、昨年度までに調査した町村での結果とあわせて解析を進めて報告した。なお過去6ヶ年の調査データを統一ファイルとして整備しつつ、ファイル管理・集計・検索システムの検討を行った。 2.生物生産システムにおけるエネルギー収支の実験的・統計的解析に関する研究[分担者 岩城英夫(筑波大・生物科学系)、内嶋善兵衛(農業環境技研)、大久保忠旦(東大・附属牧場)、鹿子嶋力(福井県立短大・農)、松中昭一、堀尾尚志(神戸大・農)、片岡洋一、昆誠一、河本綏雄(東京理科大・工)]隠岐郡の調査への協力テーマとして、隠岐島における森林のエネルギー分析、隠岐郡における使用化学肥料・農薬エネルギーの分伏、隠岐郡知夫村での畜産物生産におけるエネルギー消費の分析などが行われた。森林資源については、その分布、蓄積量、利用可能量が把握でき、種々のケースについての収獲量の年次変化の予測が検討された。また、隠岐郡を一つのまとまった生態系としてその圏域でのエネルギー収支の実態がそれぞれの側面から明らかにされた。個別テーマとしては、自然植生の純1次生産力への気候暖化の影響評価、小水力発電システムの評価、多毛作農業でのエネルギー消費調査がとりあげられ、その成果が報告された。
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