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1985 年度 実績報告書

省エネルギーを目指す水-アルコール系の膜分離

研究課題

研究課題/領域番号 60045066
研究機関京都大学

研究代表者

谷垣 昌敬  京都大学, 工, 助教授 (30027148)

キーワード水-アルコール / 膜分離 / シリコーンゴム膜 / 収着拡散 / 透過速度 / 分離係数
研究概要

近年石油に替わるエネルギー源、化学原料として、再生可能な資源であるバイオマスからのアルコール製造が注目されており、醗酵液からの蒸留にかわる省エネルギー的なアルコールの分離法が模索されている。本研究では固体高分子膜を用いる浸透気化法を取り上げ、本年度は水を選択的に透過する膜と比較して開発の遅れているアルコール選択膜の開発を目的とした。この目的のために、昨年度に引き続いてシリコーンゴム膜を用いて透過機構の解明を行うと共に、水-アルコール分離では収着と拡散が同程度膜透過に寄与しているという昨年度の結果を踏まえて、収着挙動の向上を目指す膜修飾と、拡散挙動の向上を目指す研究を進めた。
1.膜透過機構の解明:昨年度に引き続いてシリコーンゴム膜を用いて浸透気化実験を行った結果、水-メタノールおよび水-2プロパノール系の挙動は基本的に他の水-アルコール系と類似な挙動を示した。膜透過流束は透過側圧力の増加に対して直線的に減少した。透過流束の温度依存性はアレニウス型であり、収着拡散機構と矛盾しない。
2.膜修飾:水に対するアルコールの収着性を向上させる目的で、フルオロプロピル基およびフェニル基を導入したシリコーンベースの膜を作成して、水-エタノール系での浸透気化実験を行った。フルオロプロピル基を導入したものは部分的に選択性が向上しているものもあるが、シリコーン膜と大差なく、透過流束は小さくなった。フェニル基を導入したものは選択性および透過流束共にシリコーン膜より悪かった。膜透過流束は膜の見掛け密度との相関がある。
3.拡散挙動の向上:アルコールの膜中での拡散挙動の向上とアルコールによる水の同伴移動の防止を目的に、超音波エネルギーを付与した場合の効果を調べた。手持の超音波ホモジナイザー(20KHz、150W)を用いた結果では殆んど影響は認められなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 化学工学協会第19回秋期大会講演要旨集. P.245 (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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