研究概要 |
1.研究目的:ビームプローブ法、レーザー分光法、及び両者の有効な組合せによる新しい不純物及び周辺プラズマ計測法を開発する。 2.研究経過:次に示すら本柱のもとに研究を進めた。 (1)本手法に関与する基礎過程の解明と、必要な基礎データの生産。 (2)プラズマ装置への実機適用による問題点の抽出と対処、有効性確認。 (3)大出力真空紫外光源、高速周波数掃引レーザーの開発と適用。 3.研究成果: (1)前年度までの研究によって指摘されたレーザー励起光源の偏光に伴う非等方励起の問題が、広大工の電場測定及び九大工の水素原子密度測定においても確認され、従来の測定値に修正を加える必要があることが示された。ビーム種として広く用いられているアルカリ及びアルカリ土類のプラズマ中での原子過程に対する各種断面積が測定された。 (2)Liビーム源として、熱ビーム源、レーザーブローオフビーム源、加速型ビーム源が開発され、電場計測、磁場計測、電子密度とその変動計測に適用され始めた。また、コンパクトなアルカリ及びアルカリ土類ビーム源が開発された。高密度パルス水素原子ビームを用いたイオン温度及び回転速度計測が実行された。本手法の大型装置への適用として、ヘリオトロンE装置の不純物計測が広大工によって行われ、RFC-XXM装置の高周波電場測定が始められた。 (3)C,O,H励起用光源としてのアルゴンエキシマレーザーが大阪グループによって開発され、124〜126nmにわたって1MW以上、最高2.2MWの出力が得られた。九大グループでは3倍高調波法によるLα光源の開発に成功し、レーザー誘起蛍光法による水素原子密度測定に適用された。また、高速周波数掃引レーザーによるHαプロフィルの測定、ゼーマン分離を用いた磁場測定に適用され、高速周波数掃引レーザーの有用性が示された。
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