研究概要 |
[1] 研究概要 分光的手段を使って、燃焼場の温度・成分濃度測定法について各自分担して行った。特定研究第3年度でもあり、公募研究の研究者の協力も得て、燃焼解析において首題の分野が特に遅れていることもあって精力的に研究が進められた。総括班の主催するシンピオジュームの第6回は『燃焼の化学』を主題として行われた。その際には、本研究の分担者が中心となって進め、特定研究全体の推進に寄与した。 [2] 得られた知見 第3年度の成果の主なものは、 1.CARS法による温度計測については、純回転ラマンを使った温度計測法(前田)偏光CARS法(大沢)など新しいCARS法について検討が加えられた。また、CARS法の観測領域についても吟味された(大沢)。 2.CARS法以外のコヒレントラマン法についてはIRS法による高温気体の温度計測がなされた(大沢)。 3.共鳴CARS法によって反応過程での中間成分の見測(川崎)。 4.赤外吸収法によって、ボンベ内燃焼による残留メタンの観測が報告された(古賀) 5.蛍光法による火炎温度測定の基礎実験として、プロパン-空気火炎中のOH分子の消光比を求めた(田久保) 6.島津は単色写真法による、2次元拡秋火炎において、【C_2】,CH,OH等の空間分布を観測した。 7.反応過程のモデリングと関連して、水素-酸素系ならびにメタン-酸素系では衝撃波起爆過程での流体の不均一が重要な役割をもつことが報告された(松為) この他にも多くの成果が挙げ、20数編の論文と50数編の口頭発表を行った。これらは61年度の成果取り纏めの中でまとめられる。
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