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1985 年度 実績報告書

フェムト秒-ピコ秒分光法による情報変換分子の動的構造変化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 60115004
研究機関東京大学

研究代表者

小林 孝嘉  東京大学, 理, 助教授 (60087509)

キーワードピコ秒分光 / ナノ秒分光 / ロドプシン / ヒプソロドプシン / センサリーロドプシン / 光化学サイクル
研究概要

レチナールを発色団とする色素蛋白であるロドプシンおよびセンサリーロドプシンの時間分解分光を行ない、光化学反応における中間体の挙動を詳しく調べた。
1.タコロドプシンのピコ秒分光
ヒプソ中間体はフォト中間体の光反応によって生成することが知られている。しかしフォト中間体を励起しない条件においてもヒプソ中間体が生成するか否かについての知見は従来の532μm光励起の測定からは得られない。本研究ではロドプシンを効率良く励起し、フォト中間体を励起しにくい波長461μmのピコ秒パルスを発生させ、8℃におけるタコロドプシンのピコ秒分光を行なった。測定および数値計算により以下の事実が明らかになった。
a) フォト中間体から熱的にバソ中間体,ヒプソ中間体の両者が生成する。
b) 461μm光励起においても励起光が強い場合にはフォト中間体の光反応によるヒプソ中間体の生成が見られた。
c) 重水素中ではヒプソ中間体の生成時定数ならびに収率が増大することから、フォト中間体からバソ中間体を生じる反応の速度定数が重水中では水中より減少することがわかった。
2.センサリーロドプシンのナノ秒分光
高度好塩菌H.halobiumの光走性の光受容色素蛋白であるセンサリーロドプシン(【_SR_(590)】)のナノ秒分光を行い【_SR_(590)】の光化学サイクルについて以下の知見を得た。
a) 10ナノ秒以内に生成する【_SR_(680)】中間体の収率は温度(3.5-33℃)に依らず一定であったが寿命は低温で増加した。
b) 【_SR_(680)】は中間体sRxを経て【_SR_(370)】中間体に変化することを見いだした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Biochemistry. 25-00. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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