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1985 年度 実績報告書

視床下部自律系障害のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 60117001
研究機関千葉大学

研究代表者

吉田 尚  千葉大学, 医, 教授 (90048950)

キーワード視床下部自律障害 / VIPニューロン / 視床下部移植 / PHI / 手網 / 多系統変性疾患 / TRH / バゾプレシン
研究概要

1.研究目的 視床下部自律系障害は種々の内臓機能障害と共に内分泌代謝障害、行動異常など極めて多彩かつ復雑な病像を生じる。本研究はその臨床像を解析すると共にそのような機序を解明するために、自律機能、内分泌代謝機能、情動反応に対する視床下部の調節機構について基礎的研究を行っている。
2.研究経過 視床下部神経回路網に関する基礎研究として、PHA-L法を用い、外側視床下部の輸出線継連絡を青治核、扁桃体、中心灰白質、外側中隔野に証明した(宇尾野)、また、視交又上核VIPニューロンに網膜、縫線核、外側膝状体、外側視床下部からの入力があることを明らかにした(井端)。老令・無排卵雌ラットに新生雌ラットの内側底部視床下部を移植し、下垂体前葉ゴナドトロピン分泌機能が回復すること、移植組織中で多数の神経回路新生が起っていることを見出した(新井)。視床下部神経ペプチドの解析についてはPHIおよびheroderminの特異的RIA法を確立し、ラット脳内分布を明らかにした(矢内原)。脳室内ソマトスタチン投与は視床下部GRF分泌を促進する(井村)。ソマトスタチン投与あるいは腹内側核破壊によりCyclo-His-Proと肝レセプターの結合は減少する(小川)。肉体的ストレスはバゾプレシン分泌を増強するが、心理的ストレスは抑圧する(八木)。視床下部は神経性に筋Na-K能動輸送調節機構に関与している(大村)。四塩化炭素肝障害の進展に視床下部内側核交感神経系が関与している(嶋津)。Mazindolの食欲抑制機構から推測すると手網・外側視床下部系が食欲調節に関与する(吉田)。臨床的研究では、多系統変性疾患の起立性低血圧にTRHが有効であり、TRHは中枢性および末梢性に昇圧作用を発揮する(高橋)。GH産生下垂体腫腫は視床下部依存性である(井村)。脳死例では視床下部機能が脱落し、バゾブレシン欠乏状態にあることが示された(井形)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Neuroendocrinology. 41-2. (1985)

  • [文献書誌] J.Clin.Endocrinol.Metab.61-4. (1985)

  • [文献書誌] Brain Research. 341-2. (1985)

  • [文献書誌] Neuroscience Research. Sup-1. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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