研究概要 |
芳香族炭素資源の有効高度の利用のため、その構造組成の特徴を生かし新しい機能を発現させるために必要なプロセスを検討した。 1)化学的生理活性機能を対象として フラン化合物(桑嶋)、縮合複素多環キノン化合物の開発と酸化触媒活性の検討(阿河、大城)、アダマンタン、ホモアダマンタン系の開発(江口)、新生理活性物質の開発(伴)、また1,3-ジチオール環を含む新しい電子供与体、テトラキス(アルキルチオ)チエノフェンの合成とこれを用いた電荷移動錯体の調整(米田)を行っている。 2)光学的・電気的特性の開発を対象として 置換1,4-ナフトキノンとシリルエノールエーテルの光励起電子移行を経ての反応性を検討し(丸山)、生理活性構造と機構について研究をすすめ、(北尾ら)はテトラフルオロアントラキノン系色素を用いた光記録材料の開発、NN-ジアシル、NN-ジアルキル-インジゴ誘導体での可視光エネルギー変換機能と光化学反応特性などを検討している。また(田村ら)は光原子異性にもとづく光情報記憶機能材料の開発を目的とし、t-ブチル置換ナフタレンを用いてフォトクロミック機能について検討している。(石川ら)はジシラニレンフェニレンポリマー合成とリソグラフィーへの応用を検討している。またジシラン資源を芳香族化して(永井ら)はジシラン化合物の利用とその電気的・光学的・磁気的特性を検討している。(小川)はヘキサアザマクロサイクルの合成とその酸素環元特性の検討からそのFe錯体が酸素環元電位が低く、安定性で燃料電池電極としての可能性を示唆した。 3)FRM.FRC.電導性材料としてカーボン材料の大量利用のため液相有機アルミ系での表面処理を試み(内田)、容易かつ有効な方法を開発している。
|