研究課題/領域番号 |
60301011
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三宅 和夫 北海道大学, 教育学部, 教授 (70000627)
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研究分担者 |
金谷 有子 国学院女子短期大学, 講師 (00177502)
陳 省仁 北海道大学, 教育学部, 助手 (20171960)
臼井 博 北海道教育大学, 札幌分校, 助教授 (90070119)
田島 信元 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (90002295)
柏木 恵子 東京女子大学, 文理学部, 教授 (10086324)
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キーワード | 情動 / 社会化 / 行動制御 / 母子相互作用 / 日米比較 |
研究概要 |
1.札幌において前年度末より研究対象として新生児期よりの資料を収集してきた48名の乳児とその母親を対象として、乳児の情動(喜び・怒り・恐れ)発達と母子間の情動的コミュニケーションについての実験・観察・面接を実施した。これは家庭場面で行われ、90分間の自然な母子相互作用の観察・統制場面での情動的コミュニケーション・乳児からの情動の誘発実験を含むもので、それぞれの母子について5時間ほどかけて実施された。データ収集後その分析処理方法について検討を続けているが、とりわけ日米比較の視点からの分析法に関して1月に米国において米国側研究者との協議がなされた(日本学術振興会日米教育文化協力事業研究費によった)。 2.札幌において前年度実施され基礎的分析がなされた2歳児の母親からの禁止に対する従順性の実験のデータと米国側でその後実施された同じ実験のデータとを米国側研究者1名(北大に長期滞在)と共同討議・作業を行うことによって日米共通の分析法を開発し、それによる分析を実施した。 3.上述1.の対象者の満1歳時における情動発達と母子相互作用についての実験室におけるデータ収集法についての検討(1月には米国において実施)を行いその予備実験を行い、その後本実施に入った。これは次年度7月に完了する予定で、その後1.のデータとあわせ分析検討を行うことにしている。 3.東京においては前年度実施した3歳児を対象とする行動制御機能の発達についての実験・観察・面接のデータ分析を行い、その結果の一部を10月日本心理学会大会において発表した。また前年度の対象児の中、特徴的な少数ケースを抽出し、日常場面・統制場面においてインテンシブな観察を行い資料を収集した。なおこれらの成果について3月に米国において米国側研究者との協議がなされ、対応する一部のデータを次年度米国で収集することになった。
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