研究概要 |
1.組合員活動と地域の関連性については、予備調査と検討を重ねて「生協組織と地域社会」の調査票を作製した。61年12月から62年1月にかけて発送し有効票約800を回収した。正確な結果と分析は次年度にゆずることにして、本調査の結果、灘神戸生協組合員について顕著な傾向がうかがわれるのは次の項目であった。(1)組合員主婦の6割は職についていない。有給の仕事ではパートが多い。夫の職業は半数がサラリーマンである。(2)組合の活動成果は「商品開発」においてもっとも実感できるとするものが多く、品質・安価な点で評価されている。(3)生協の苦情処理というフィードバックは8割の人が積極的に評価している。次に地域との関連での傾向としては、(4)7割の人は同じ土地に居住する意思をもっている。(5)住民運動について、7割の人は「署名、カンパには応じる」と答えている。(6)交際人数は、親類では10軒まで、夫の職場では5人まで、近隣では5軒までというほどの範囲におさまる。 2.灘神戸生協との比較を深めるため、国内では生活クラブ生協・福岡県エフコープ、国外ではハンブルク生協,ドルトムント生協,スウェーデン,英国の諸生協の資料収集を行なった。又、生協のコミュニケーション構造の検討をすすめるため、先に行なった農協の組織コミュニケーションのデータを論考にまとめた。 3.灘神戸生協の組合員数・役職員数・出資額・供給高などの基礎統計、組織図の推移を、原資料にあたって再編・整理した。 4.生協をめぐる組織連関については、昨年度に引き続き生協規制を中心にヒアリングによる資料収集を行なった。
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