研究分担者 |
森 まさ子 日本赤十字中央女子短期大学, 教授 (20111065)
浜田 悦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (10208580)
樋口 康子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50198991)
稲岡 文昭 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (40151568)
辻 功 筑波大学, 教育学系, 教授 (10015430)
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研究概要 |
本年度は, 昭和60年度に実施したアンケート調査(看護短大, 及び看護専門学校の看護教員を対象とする悉皆調査)と, 昭和61年度に実施したインタービュー調査(アンケート調査の中から, 地域別, 学校別に35名を抽出)の結果についての分析検討をさらに継続し, 本研究の総括を行った. 本調査の主な項目は, 看護教員の一般的特性, 看護教師になった動機・契機, 看護教師教育等の受講状況, 看護教育に対する理念(看護教育観, 看護教師観, 等), 看護教育活動の実際, 看護教育実践上の問題点, 看護教師としての不安・悩み, 看護教師教育に対する批判・要望, 等とした. これらの調査結果を総合的に検討した結果, およそ次のようなことが明らかになった. 1.看護教員の現状では, 看護短大の方がその職務活動において, 比較的に分担内容が明確であるために, 看護教師としての不安・悩みや看護教育実践上の問題点等においてやや良好な状態にあり, しかも看護教育観や看護教師教育にたいする批判・要望等において, 看護教育を高等教育レベルに位置付けた立場からみる意見が多くみられた. 2.看護教師教育の受講状況についは, 看護専門学校では看護教員講習会への依存傾向が明らかであるが, さらにその他の教育機会を求めているのは看護短大に多く認められた. 3.看護教師教育に対する批判・要望では, 今までに受けてきた看護教師教育の経験と現在の職務の実際に基いた意見が多く, とくに看護専門眼光では高等教育の制度及び内容についての理解不足が目立った. 本研究は, 看護教育の発展に不可欠な看護教師教育の改善を図ろうとする意図から出発したが, これらの調査結果の整理と分析によって, それに必要な基礎資料の一端を得ることができた.
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