研究分担者 |
両角 倉一 山梨県立女子短期大学, 教授 (40076386)
寺島 憔一 甲南大学, 文学部, 助教授 (40140420)
島津 忠夫 大阪大学, 教養部, 教授 (50086146)
奥野 純一 筑波大学, 文芸言語学系, 教授 (20015762)
奥田 勲 聖心女子大学, 文学部, 教授 (90007948)
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研究概要 |
本研究は, 連歌研究者を結集して元禄10年以前の連歌史料を網羅的に調査収集し, その成果をコンピューターによって整理し, 各種の観点からデータを引き出すことが可能な連歌作品年表を作成しようという試みであった. 「連歌資料の全国的総合調査」という第一の課題については, 実地調査および写真撮影資料を活用した直接間接の調査の集積によって課題に見合う資料の把握はほぼ達成され, 悉皆網羅的な総合調査であっただけに多くの新資料の存在を確認することができた. この3年間に収集したデータは本研究で使用した比較的くわしいデータシートで約8000枚に及んでおり, その内大阪天満宮連歌の2862枚分はコンピュータに入力済みである. ただし, 特殊な閲覧事情にある資料を含めて(データシートに換算して)約6000枚ほどのデータの収集を今後に残しており, 継続して収集中である. 「連歌作品年表の編纂」という第二の課題については, 編纂方法の改善について研究を重ね, データシートのフォーマットの再検討, そのデータシートの記入要領の整備, 連歌資料の配列, 百韻の同定と印刷圧縮, 人名の読み等については, ほぼ満足すべき成果を得た. 国文学研究資料館の共同研究で開発された「連歌作品目録作成システム」の見直しもおこなわれ, 上記の検討を踏まえたシステムの手直しによって, コンピュータ入力済みのデータに限定した連歌作品目録の出力も実施された. 編纂方法の改善の内, 千句の同定と印刷圧縮のコンピュータ処理, 作者索引の漢字音順配列の細部の決定などは, 継続する課題となっている. 本研究の成果に立って更に連歌データの収集を遂行し, データベース化を完了し, 近い将来に網羅的な年表形式の連歌作品目録を学界に提供することを念じている. (以上の詳細は冊子の研究報告書を参照されたい. )
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