研究課題/領域番号 |
60302006
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 清三 東大, 理学部, 教授 (40011423)
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研究分担者 |
杉浦 光夫 東京大学, 教養学部, 教授 (50012258)
猪狩 惺 東北大学, 理学部, 教授 (50004289)
和田 淳蔵 早稲田大学, 教育学部, 教授 (50063342)
梅垣 寿春 東京理科大学, 理学部, 教授 (00015992)
黒田 成俊 学習院大学, 理学部, 教授 (20011463)
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キーワード | 双曲型方程式 / シュレディンガー方程式 / 応用関数解析 / ハーディー空間 / マルチンゲール / 補間定理 / 擬微分作用素 / ユニタリ表現 |
研究概要 |
代表者伊藤は協力者小松彦三郎と共にフックス型及びジュブレイ族の双曲型方程式の研究集会を行ない、Bronsteinの基本解の構成法の拡張、シュブレイ族の解の存在と一意性に関する結果の改良等の成果を得た。(若林誠一郎、打越敬祐、小藤俊幸) 分担者黒田はシュレディンガー作用素の固有値・固有関数の数値計算につき、非同次項を持つ時間を含む方程式を解いて、特定固有振動を励起する方法を研究し、新しいモデル問題で精度のよい結果を得た。(鈴木俊夫と共同。)分担者梅垣は、2次のモーメントをもつ信号過程のKarhunen-Lo【e!´】ve の展開定理をテンソル積バナッハ空間によって再構成し、上記過程が絶対連続の場合によってKac-Murdock-Szeg【o!¨】 の極限等式の一般形を示した。 分担者和田のグループの研究集会では、最近著しく発展しているハーディー空間の理論に、確率論とくにマルチンゲールの手法を導入し、それによりStein,Fefferman-Chang などによって得られている理論を大きく発展させた(新井仁之)。また、協力者林実樹広は従来からリーマン面上の有界正則関数の環の理論を研究していたが、今回は複連結領域上のダグラス環の場合を調べ(大野修一と共同)、完成に近ずきつつある。 分担者猪狩は積測度空間上の線型作用素の補間定理を与え、その応用として、掛谷の最大関数の3次元以上の場合の、一つの評価を与えた。協力者薮田公三は、擬微分作用素に対してFefferman-Stein型の不等式が成り立つことを示し、その精密な評価を得た。 分担者杉浦のグループでは、半単純群および対称空間上の表現と調和解析の研究に着実な進歩を見た。特に三鳥川寿一は、半単純リー群の2乗可積分でない行列成分をもつある種の既約ユニタリ表現に対し、指数型の収束因子を導入して、直交関係式を導いた。
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