研究分担者 |
小野 昭 九州大学, 教養部, 教授 (80038405)
田辺 広城 大阪大学, 理学部, 教授 (70028083)
松村 睦豪 筑波大学, 数学系, 教授 (30025879)
草野 尚 広島大学, 理学部, 教授 (70033868)
加藤 順二 東北大学, 理学部, 教授 (80004290)
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研究概要 |
本研究の目的は常微分方程式,偏微分方程式,備微分方程式およびそれらに関連する関数方程式の解析的研究である。解析的研究とはいえ、代数学的幾何学的考察をも必要とするから主眼が解析的ということである。 これらの方程式に対し本研究は多くの成果を挙げた。上記方程式のどれ一つをとっても多くの研究対象をもち研究方法も多様であり成果も多い。ここでは常微分方程式,全微分方程式に焦点を絞って、その複素解析的研究の成果を述べる。代表者木村俊房は2独立変数の完全積分可能な線形偏微分方程式系で解空間の次元3,係数が多項式であるものを考え、1次独立な解の組(【u_1】,【u_2】,【u_3】)による写像【C^2】→【P^2】(C)を考察した。このような写像は多項式係数の2階線形常微分方程式【y^7】+P(X)Y=0の解の対(【y_1】,【y_2】)による写像C→P(C)の多変数化であり、その研究の端緒である。ついで木材はいわゆるFatou-Bieberback 領域について調べた。近年カオスに対する研究が深まってきたが、これにも関連するものである。木村の協力者岡本和夫は活発な研究を行った。岡本は変形パラメータをいくつか含む2階線形常微分方程式のモノドロミー保存変形を研究し、Garnier系は多時間Hawilton系になることを確かめ、単独高階微分方程式のモノドロミ保存変形に対するアルゴリズムを発見した。ついでPainlev'eの第2-6方程式系に対する変換群を調べ、興味ある結果を得た。この結果によりPainlev'e系が初等関数を解にもつ場合の決定の道が開けた。協力者吉田正章も活発な研究を行ない、一連の論文でHermite対称空間によって一意化されるorbiboldに対しその一意化微分方程式系を導いた。協力者高野恭一と下村俊はPainlev'sの方程式の不動特異点の近傍における一般解の展開式を求め解の性質を調べた。 分担者岩野正宏は2位の不確定型特異点をもつ非線形常微分方程式系の一般解の解の展開式を調べた。
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