研究分担者 |
大倉 熈 大阪市立大学, 工学部, 教授 (50046801)
中井 祥夫 京都大学, 理学部, 教授 (80025220)
伊藤 憲昭 名古屋大学, 理学部, 教授 (90022996)
小林 浩一 富山大学, 教養部, 教授 (80013457)
豊沢 豊 東京大学, 物性研究所, 教授 (50013454)
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研究概要 |
昭和60年度には研究課題に関連する分野の現状と問題点を把握し、研究者間の研究課題の相互理解を深めるため、那須野荘において60年10月5日、6日の両日研究会を開催した。そこではアルカリハライド結晶中の励起子の緩和とそれに伴う構造変化(色中心生成)、Cdハライド結晶,アルカリ銀ハライド結晶,芳香族結晶,層状結晶の励起状態,半導体混晶,カルコゲナイドガラス,アモルファス半導体の発光等につき討論され、今後2年間の研究方針が検討された。 昭和61年度には2年間の研究成果のまとめのため、冨士教育研修所において、62年1月12日〜14日の3日間研究会を開催した。対象となった物質はアルカリハライド結晶,その混晶,【InI_2】等の層状結晶,銀ハライド結晶,アモルファス半導体,カルコゲナイド半導体,ZnTe等化合物半導体,ピレン結晶等有機物結晶,色素等多くの物質に及び、それら物質中での、自由励起子,緩和励起子,その間の緩和過程,緩和励起子からの欠陥生成,色中心及び不純物中心中での励起状態の緩和過程,発光準位過程,電子・正孔再結合,光誘起欠陥,無輻射緩和,欠陥と電子格子相互作用,光誘起結晶化,2次放出光,コヒーレント光による緩和励起等多彩な現象の研究が行われた。その結果、研究目的とした物質中での光誘起に伴う緩和過程とそれに続く構造変化について多くの成果ないしは知見を得ることが出来た。これらの成果は今後光誘起超高速構造変化に関する研究の基礎となり、更に研究が広く、深く展開し、基礎・応用の両面に寄与するものと考える。
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