研究分担者 |
依田 照彦 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (70112993)
三木 千寿 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20016645)
大町 達夫 東京工業大学, 総合理工学部, 助教授 (90126269)
堀井 秀之 東京大学, 工学部, 助教授 (10181520)
藤野 陽三 東京大学, 工学部, 助教授 (20111560)
MASUDA Nobutoshi Musashi Institute of Technology, Faculty of Engineering Associate Professor (00016700)
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研究概要 |
本研究では首都圏における苛酷な使用条件にある鋼橋に対して, 疲労や座屈を中心とした耐荷口, 風, 地震や苛酷な自動車荷重の外国評価, 耐震設計, 地震防災システム等に関する検討を総合し, その安全性を効率的に高めることを目的として研究を進め, 以下の成果をあげた. 1)疲労に対しては, 鋼橋の疲労損傷のデータベースの構築とその分析による疲労発生原因や問題となる構造形式の解明, 対傾構取付部のきれつ発生原因究明と補修対策, 溶接欠陥の寸法や形状が疲労強度に及ぼす影響の破壊力学を用いた検討, 道路橋に生じる変動応力下での疲労きれつ進展挙動の実験的検討, 疲労亀裂検出に対する各種非破壊試験の適用性の調査, 及び微小な疲労亀裂のTIG dressingによる補修方法の有効性の理論的検証などを行った. 2)耐荷口に関しては, 供用期間中の構造物の安全性は確保するにあたって, 設計の段階で明確にすることを目的とし, 鋼橋部材の荷重作用に対する応答値すなわち荷重効果の計算法と, 部材の静的強度すなわち耐荷口の評価法について考察し, 構造物の安全性照査法の精密化を計った. 3)道路橋に作用する苛酷な自動車荷重に対しては, 走行車両の重量測定方法の確立, 道路橋最大活荷重評価のためのコンピュータシュミレーションの効率化, 車両の同時載荷が道路橋の疲労損傷に及ぼす影響の理論的評価等を行った. 4)地震に対する検討としては, 免震支承の動的特性と破壊モードの検討, 同調液体ダンパーの基本特性に関する実験的検討, 弾性地盤上での構造物の動的浮き上りに関する検討を行った. 5)設計における安全性の確保に関しては, 設計における安全率設定の影響の解析と評価, 人的過誤等の要因が安全率設定に及ぼす影響に関する考案等を行った.
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