研究分担者 |
辻 正哲 東京理科大学, 理工学部, 講師 (80138974)
越川 茂雄 日本大学, 生産工学部, 講師 (90087255)
黒井 登起雄 足利工業大学, 助教授 (60048923)
魚本 健人 東京大学生産技術研究所, 5部, 助教授 (80114396)
岩崎 訓明 東洋大学, 工学部, 教授
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研究概要 |
各研究者が有機的に連係を保ち以下の4項目を研究し、所期の成果を得た。1.物性値測定法(1)材料,配合を同一としたセメントペースト,モルタル及びコンクリートを用い、回転式,引上げ球式,管式,平行板式,振動式の各粘度計,三軸圧縮試験装置によって物性値測定の共通試験を行い、試験方法の妥当性,個人差の有無等を確めた。(2)その他、動的物性値の周波数特性,二点法等が検討された。 2.練りまぜの解析と応用(1)ミサキの形式,羽根の状態,練りまぜ時間によるコンクリートの品質及びばらつきの変化傾向を実験的に確めると共に練りまぜ過程の解析に拡散モデル,乱数モデル等が部分的に適用できることを明らかにした。(2)粉体及び粉粒体への水の連続投入時間と混合物の性状との関係を実験的に明らかにした。(3)炭素繊維とモルタルとの混合効率を高める為微砂モルタルの使用を提案した。 3.管内流動の解析と応用(1)コンクリートの圧送時における管壁のすべり特性は加圧ブリージング特性と関係が深いことを示した。(2)滑動圧縮試験機を用い、硬練りコンクリートのモデル圧送実験を行い、スランプ約3cm以下の場合不飽和材料としての流動を呈したが、圧力が増すほど水理法測に従う挙動を示すから、硬練りコンクリートも飽和材料として取扱えることを確めた。 4.振動締固めの解析と応用,締固め作業の自動化の為に締固め効果を振動作業中の特性で評価する方法を検討した。(1)ビデオにより振動時のコンクリート表面における浮き水発生領域を確認し、その域内のコンクリート強度は振源付近の85%以上であることを確めた。振動機周囲に鉄筋がある場合は振動の伝播が妨げられた。(2)応答加速度から計算した総振動エネルギーと強度との間に直線関係が認められ、締固めに要する最小エネルギーも確認した。
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