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1986 年度 実績報告書

鉄筋コンクリート短柱のせん断破壊を鋼管補強により防止する設計法に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60302071
研究機関九州大学

研究代表者

富井 政英  九大, 工学部, 教授 (10037666)

研究分担者 山川 哲雄  九州大学, 工学部, 助手 (50142352)
江崎 文也  九州大学, 工学部, 助手 (90127986)
森下 陽一  琉球大学, 工学部, 助教授 (90091339)
崎野 健治  九州大学, 工学部, 助教授 (70037985)
吉村 浩二  大分大学, 工学部, 教授 (90037961)
キーワード短柱 / 鋼管補強 / 靭性 / エネルギー吸収性能 / 付着強度 / 耐震壁 / 側柱 / せん断破壊
研究概要

1)短柱の繰り返しせん断実験:せん断スパン比1.0の短柱について、円形断面柱4体の実験を行ない次の結論を得た。【I】中強度のコンクリートを用いたRC短柱の場合でも、円形鋼管で横補強することにより、前年度の高強度コンクリートを用いた場合と同じように、せん断破壊を防止でき、大きい耐力および優れた靭性とエネルギー吸収性能が期待できる。【II】)主筋とコンクリートの間の付着すべりを考慮した単調載荷の場合の解析により、せん断力と部材角関係の包絡線の実験結果をよく説明できる。
2)腰壁・たれ壁付き短柱の実験:咋年度設計製作した加力装置には一部欠点があり、さらにはり支持点における変形および応力の連続条件をより現実的にするために、実験装置に改良を加えるための設計製作を新たに行なった。この新しい装置を用いて、柱の軸力比・N/BDFCが0.1の下で、はり崩壊型と柱崩壊型の試験体および短柱部分が通常の帯筋補強による試験体合計5体による繰返し水平加力実験を行ない、鋼管補強の有効性を実証した。
3)鋼管で補強されたコンクリートと異形鉄筋の間の付着強度に関する実験:試験体に若干の改良を加え、当初の計画通りかぶり厚さ,鋼管の板厚,鉄筋径,シアーキーによる局部補強の有無などを実験変数にとり、60年度と同様の実験を行なった。その結果、次の結論を得た。【I】)鉄筋に対するかぶり厚さを全くとらない場合でも付着強度はある程度発揮できる。【II】)鋼管の板厚がかなり薄くなると、付着強度は低下する。【III】)中央部に配筋した鉄筋をシアーキーにより拘束すると、付着強度はかなり大きくなる。
4)耐震壁の実験:側柱端部を帯筋補強した2体,鋼管被覆補強した4体および鋼管埋込補強した1体の合計7体の縮尺1/10試験体の繰返しせん断実験を行った結果、鋼管補強により側柱のせん断破壊を完全に防止でき、靭性のある耐震壁となることがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 肖岩,富井政英,崎野健治: 第8回コンクリート工学年次講演会論文集. 517-520 (1986)

  • [文献書誌] 肖岩,富井政英,崎野健治: Transactions of the Japan Concrete Institute. Vo1.8. 535-542 (1986)

  • [文献書誌] 吉村浩二,菅武彦,富井政英,崎野健治: 日本建築学会大会学術講演梗概集. C(構造【II】). 539-540 (1986)

  • [文献書誌] 森下陽一,須藤栄治,富井政英,崎野健治: 日本建築学会大会学術講演梗概集. 529-530 (1986)

  • [文献書誌] 森下陽一,須藤栄治,富井政英,崎野健治: 日本建築学会大会学術講演梗概集. 531-532 (1986)

  • [文献書誌] 江崎文也,富井政英: 日本建築学会大会学術講演梗概集. 285-286 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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