研究分担者 |
植木 邦和 京都大学, 農学部, 教授 (80026533)
鍬塚 昭三 名古屋大学, 農学部, 教授 (40023460)
山本 広基 島根大学, 農学部, 助教授 (30112121)
中村 利家 島根大学, 農学部, 教授 (80155845)
三浦 正 島根大学, 農学部, 教授 (00032540)
SATO Kyo Institute for Agricultural Research, Tohoku University
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研究概要 |
土壌微小生物相の解析や土壌酵素の活性, 呼吸の測定が, 化学物質施用後の土壌微小生物への影響評価手段となり得るか検討された. 1.微小生物の数を測定することは試料の採取, 調製, 測定の方法を慎重に選び, 農薬の作用特性を加味した考察が為されるのであれば極めて有意義であると考えられた. 2.耐性微生物の動向は, 農薬の影響評価上重要な指標となる. 但し, 土壌条件, 試料採取法, 培地の種類, 供試農薬等の施用量などの前提条件が慎重にチェックされなければならない. 微小生物の多様性指数は重要な指標となろう. 3.土壌酵素を特定し, さまざまな農薬の影響を評価することは, 土壌微生物とそれらの産生する酵素系への影響の両面から考える必要があり, 事実上困難である. ろ紙でセルロース分解活性を測定するなど目的を限定しかつ総括的に測定できる方法が実用的には意味がある. 4.土壌呼吸の測定は, 圃場レベルでは植物の影響が大きく, 農薬の影響評価手段としては十分な成果は得られなかった. 5.影響評価の項目として, 窒素循環, 炭素循環に及ぼす影響についての調査は欠くことができないものと考えられる. 6.農薬の影響ありと判定される微小生物の変動の幅は, 数において土50%程度, 期間6ケ月が目やすとされよう.
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