研究分担者 |
大城 芳樹 大阪大学, 工学部, 教授 (70028984)
山中 啓 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (30035951)
今永 勇二郎 奈良女子大学, 理学部, 教授 (60031613)
河合 富佐子 神戸商科大学, 商経学部, 助教授 (60118007)
加藤 暢夫 鳥取大学, 工学部, 助教授 (50026556)
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研究概要 |
飴山はPQQの酵素定量法の確立,大陽菌のアポグルコース脱水素酵素の単離精製,PQQの自然界での分布,糖質酸化系の再構成,PQQによる細胞の生育促進作用などに関する研究成果をあげた。今永はP.fluorのグルコース脱水素酵素の特定のアミノ酸残基がPQQ-Caとタンパク結合に関与していること、酢酸菌の酵素からDNPによってPQQの遊離が起ることを示した。大城はCTABを反応場とし、PQQと各種基質(アミン,アミノ酸,アルコール及びチオール)を反応させ、良好な酸化反応系を構築した。これはアミン酸化酵素のモデル系と評価できた。加藤はポリビニルアルコールの微生物による分解の際にPQQを要求することを見出し、これはポリビニルアルコール脱水素酵素の補酵素としていて、酵素反応が電子伝達系と連結していることを示した。河合はポリエチレングリコール脱水素酵素に非共有結合型PQQが補酵素として関与していることや類似の酵素の多くにPQQの関与を示した。鈴木はヒト腎ジアミン酸化酵素を精製し、PQQ関与の可能性を示した。左右田はニトロアルカン酸化酵素にFADとPQQが含まれ、PQQは酵素に共有結合していることを明らかにした。滝本はPQQを用いることで酢酸発酵が著しく促進され、効率よい食酢製造法を確立するために役に立つ多くの知見を得た。中島はPQQを含む酵素を臨床検査に応用することを試み、アルコール脱水素酵素によるアルコール中毒症,フルクトース脱水素酵素による不妊症の検出,アミン脱水素酵素を用いる悪性ガンの診断への応用など、直ちに実施可能ないくつかの検査法を確立した。山中は光合成細菌にPQQを検出し、さらに同菌のもつ芳香族アルコール脱水素酵素や芳香族アルデヒド脱水素酵素よりPQQを検出し、これらの物質の代謝系におけるPQQの重要性を指摘した。
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