研究課題/領域番号 |
60304047
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
緒方 規矩雄 新大, 医学部, 教授 (00018285)
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研究分担者 |
中山 建男 宮崎医科大学, 助教授 (60031712)
剱 邦夫 山梨医科大学, 教授 (10018690)
田中 龍夫 山形大学, 医学部, 助教授 (70018688)
三井 宏美 新潟大学, 理学部, 教授 (90109942)
村松 正実 東京大学, 医学部, 教授 (10035454)
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キーワード | リボゾーム蛋白 / cDNAクローン / rDNA / 転写開始因子 / T細胞増殖制御因子 / セレクター |
研究概要 |
緒方は、ラットリボゾーム蛋白L5に対するCDNAクローンを単離し、296アミノ酸残基から成るL5蛋白質の全一次構造を明らかにした。村松は、rDNAの転写開始には種依存性因子(TFID)が必須であることを示しているが、DNase【I】を用いたフットプリント法により、TFIDが-39〜-10の領域に結合することを示した。又、マウス及びヒトのキメラrDNAを"カセット変異法"により作製し、-32〜-12の領域がマウスの種特異性を規定することを明らかとした。三井は、骨髄間質細胞から産生されるT細胞増殖因子(ISF)が、ヒト白血病細胞株MT-1の増殖をG0→G1期に停止させることを見い出した。又、ISFを除くと、12時間後にDNA合成が開始し、24時間で最高に達すること、rRNA合成が2時間で3倍、4時間で10倍となり、rDNAの転写誘導が生じることを見い出した。田中は、ラットリボゾーム蛋白L31のcDNAを単離し、全一次構造を決定し、124個から成るアミノ酸配列を推定した。又、L35aに対する染色体遺伝子の単離を試みているが、現在までに単離されたものはイントロンの無いcDNAと同一の配列をもつ偽遺伝子であった。剱は、ツメガエル卵母細胞に【^3H】標識したリボゾーム蛋白を微量注入することにより、16時間後には20〜30%が核内へ移行することを見い出した。更に、この核内移行はrRNA合成に依存すること、リボゾーム蛋白は核内酸性プロテアーゼにより分解されることを見い出した。中山は、ヴィテロゲニン遺伝子に特異的に結合する分子量10,000の微量蛋白(VS蛋白)を単一に精製し、N末端から23個のアミノ酸配列を決定した。このアミノ酸配列に対応する49個のオリゴマクレオチドを合成しプローブとして用い、トリ染色体遺伝子ライブラリーからVS蛋白をコードする250塩基対のDNA断片を得た。又、VS蛋白をコードする約400塩基長のポリ【A^+】RNAが産卵中の雌鶏肝臓に存在することを見い出した。
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