研究分担者 |
冨岡 玖夫 千葉大学, 医学部, 助教授 (20009632)
小林 節雄 群馬大学, 医学部, 教授 (40008222)
牧野 荘平 独協医科大学, 教授 (10049140)
田村 昌士 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60095817)
無江 季次 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (40004882)
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研究概要 |
遅発型喘息の発症メカニズムの解明のためにヒツジ,モルモット,イヌに動物モデルを作成し、遅発型反応、すなわち二相性反応のおこることを示した。その際の気管支肺胞洗浄を施行し、洗浄液中に好中球の増多とロイコトリエの増加することを示した。またメチラポン注射によって遅発型反応のおこることは遅発型反応の発現メカニズムには副腎髄質との関与が元唆された。臨床的研究としては遅発型反応の呼吸生理学的検討がなされ、とくにFEV1.0,呼吸コンダクタンスが鋭敏に遅発型反応を反映し、Δ【N_2】は12時間と24時間においてもなお前値に復してはいないので末梢気道の閉塞性障害は長時間存在することがうかがわれた。抗原吸入誘発による遅発型反応を職業性喘息において検討を加えた。抗原吸入誘発と運動誘発の遅発型反応の病態生理差異について検討を加えた。また遅発型反応に関与する化学的伝達物質の検討をおこない、とくにヒスタミンの代謝,ロイコトリエン【C_4】,【D_4】の代謝,血漿中の好中球遊走因子(Neutrophzl chemotactic factor,NCF)について検討を加えた。とくにNCFの呼吸機能の変化に一致した二相性の変化であること、NCFは高分子の物質であることは遅発型反応と肥満細胞との関係を示唆するものである。さらに遅発型反応の発症メカニズムについてアレルギー自律神経の関与について倹討を加えた。
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