研究分担者 |
金品 昌志 九州大学, 教養部, 教授 (80035617)
寺田 弘 徳島大学, 薬学部, 教授 (00035544)
白浜 啓四郎 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50039252)
末崎 幸生 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (80069484)
吉矢 生人 大阪大学, 医学部, 教授 (80028505)
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研究概要 |
各研究分担者が従来おこなってきた研究の中で、61年度は麻酔薬作用を界面現象としてとらえるということが前提にあった。本研究分担者が主となって昭和61年7月20日に第4回メカニズム研究会を開き、第1回からの一般公開という方針にもとづき特別講演には栗山欣弥氏を招き分子レベルというよりはsubcellularな主題である「脳内薬物受容体機構からみた麻酔のメカニズム-バルビツール酸誘導体を中心にして」を選び、また一般講演には小松・小栗の「ddnマウスにおけるセボフルレンの中枢神経興奮作用について」真下らの「揮発性麻酔薬によって生じるバクテリオロドプシンの分子構造変化とプロトンポンプ機能との相関」の他に部外者のもの二題を含めたが、シンポジウムとして従来の歴史的な分子論学説に、本研究の前提から照らした批判と解説を加えるという企画で、分担者の白浜,柴田,横野,真下それに招待者の下中が夫々、フアーガソンの熱力学的理論、ポーリング・ミラーの水化物説,麻酔の圧拮抗,アイリング・上田の電縮水解放説およびトルーデルの相分離説に検討を加えた。61年12月13・14日には分担者研究集会を開き、各自が行った研究成果を持ち寄り、末崎が液体の液体への溶解白浜がデータのフーリェ解析、金品がミセルの示差走査熱量計のデータ解析、寺田がハロゲン化炭化水素の構造と麻酔作用の原子論的考察,柴田がモデル膜における薬物の界面作用,谷藤がMACとプロゲステロン,ビリルビンとの関係,蒲生が放射線耐性とエーテル耐性と膜との選択的関連,太城が麻酔の高次神経機能の問題,吉矢が全身麻酔という状態の観念論,奥田が麻酔作用とカップリング,真下がロドプシンの光化学反応,横野がNMRでの圧拮抗研究計画,小松が各種吸入麻酔薬のマウスオピストトーヌスにおける作用機作,小栗が蛍光分光法における圧拮抗実験のデザインについて発表した。後者は最終年度にまとめて報告する。
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