研究課題/領域番号 |
60304084
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病院管理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
開原 成允 東大, 医学部, 教授 (30010234)
|
研究分担者 |
野瀬 善明 九州大学, 医学部, 助教授 (20038920)
森 忠三 島根医科大学, 医学部, 教授 (10025562)
加藤 順三 山梨医科大学, 医学部, 教授 (80082121)
平川 顕名 京都大学, 医学部, 教授 (10025645)
安井 昭二 山形大学, 医学部, 教授 (20023781)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
キーワード | 医学教育 / 医療情報学 / 医療情報部 / 情報処理 / コンピュータ |
研究概要 |
最近10年間に、医学・医療の中の情報を扱う科学・技術の重要性が世界的に認められるようになり、米国やヨーロッパでは、医学の中に於けるその位置づけが真剣に討議されている。最近では、この分野は、Medical Infarmatics(医学・医療情報学)と呼ばれている。これは、基礎医学,臨床医学,社会医学,医学教育,医療行政など医学・医療の各分野において必要とされる情報を扱う基礎理論と技術を研究する学問領域である。 こうした情報学は、実際の医療のなかでも不可欠となっており、特に教育研究病院においては、重要である。しかし、日本においては、情報技術の医学応用は進んでいるが、その基礎を為す医学情報学の研究は少ない。 以上の状況を背景にして、本研究は、昭和59年度に行われた特定研究(1)「大学病院における医療情報処理のあり方に関する研究」(59127030 研究代表者 開原成允)のあとを受けて、「医学部学生教育における情報処理教育の在り方」及び、「医療情報処理部門の在り方」に焦点を絞って研究を行なった。 研究成果の主要な結論は以下の通りである。医学部学生教育における情報処理教育の基本的考え方は、医学が急速に進歩する結果として、知識伝授型の教育は有効でなくなりつつあるという認識である。このため、医師は一生にわたって新しい医学知識を得続ける必要があり、医療情報学はこのための有効な手段となり得るのである。以上の考え方にたって具体的なカリキュラム案を提案した。大学病院における医療情報処理のあり方については、現在の大学医学部においては、情報処理を担当する部門が病院のサービス部門として位置づけられている点に問題がある。今後大学医学部における情報処理は、病院のサービス部門と教育研究が一体となった組織とするべきである。また、学術的な資料としての病歴保存の在り方についても提言した。
|