研究分担者 |
今井 清博 大阪大学, 医学部, 助教授 (50028528)
北川 禎三 分子科学研究所, 教授 (40029955)
郷 信広 京都大学, 理学部, 教授 (50011549)
小西 康子 北里大学, 医学部, 助手 (80129238)
梶田 昭彦 獨協医科大学, 教授 (80049113)
KAWAMURA-KONISHI Y. Research Assistant, Kitasato Univ. School of Medicine
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研究概要 |
1)色々な手段で, デオキシヘモグロビンの酸素結合の親和性を変化させたとき, ヘモグロビン分子内各部位の構造変化のおこり方を調べると, ヘム近傍の構造変化と, それ以外のグロビン部分の構造変化は, 2状態モデルの期待に反して, 同期していないことがわかった. 2)4つの金属ポルフィリンがデオキシヘムのモデルとして使えることがわかった. その中で,Ni-プロトポルフィリンが一番よく研究され, 通常のヘモグロビンの中ばかりでなく, 化学修飾されたヘモグロビンの中でもよいデオキシヘムのモデルとなっていることがわかった. 3)Ni-プロトポルフィリンを使ったヘモグロビンの酸素結合の中間段階のモデルは, 2状態モデルから期待されるような状態から, いちじるしくはずれることがわかった. 4)ヘムのFe^<2+>を, 鉄属遷移金属イオンに置換することでFe^<2+>の電子状態とグロビンとの相互作用が調べられた. 置換のグロビンの構造に対する影響は周期律表に非常によくしたがって変化することがわかった. この結果を充分説明する考えはまだ, 得られていない. 5)α1β1相互作用が重要であることを示唆するデータが得られた. 6)α89ヒスチジンが, ヘモグロビンのアルカリボーア効果に約25%寄与していることがわかった. 7)大腸菌の遺伝子を操作することによって, 任意の一次構造をもったヘモグロビンを作ることができるようになった. 8)紫外のレーザーを励起光とする共鳴ラマンスペクトル測定装置が作られ, ヘモグロビンに使われはじめた. 9)コンピュータによる, 立体構造エネルギー関数法で, ミオグロビンの動的構造が解析された.
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