研究課題/領域番号 |
60400015
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松本 寿吉 九大, 国立大学(その他), 教授 (60038396)
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研究分担者 |
徳永 幹雄 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (90038464)
岡部 弘道 九州大学, 健康科学センター, 教授 (60038403)
山田 裕章 九州大学, 健康科学センター, 教授 (60038726)
川崎 晃一 九州大学, 健康科学センター, 教授 (00038704)
緒方 道彦 九州大学, 健康科学センター, 教授 (30038377)
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キーワード | 健康度 / 運動処方 / 健康外来システム / 体脂肪率 / 軽症高血圧 / 水泳運動 / 心理テスト / 情緒安定 |
研究概要 |
運動処方の適用と効果を検索し、さらに健康外来システムの確立のために、種々の対象群について、体力、医学および精神心理的側面から、調査・測定を実施した。 1.昭和61年度新規に開始した各対象群の結果は、次のとおりである。 1)肥満者群(中年婦人22名)では、分速100mで6か月間(平均144日、46分/回)の歩行によって、体重5.11kg、体脂肪率6.2%それぞれ減少した。血中の総コレステロールおよび中性脂肪の高値異常者は半減した。 2)軽症高血圧群(男女10名)では、週2回(2時間/回)で3か月間のテニス教室によって、肺活量など呼吸機能の改善が認められたが、安静時の血圧には顕著な差がなかった。血中脂肪は低下または不変の者が半数を占めた。また、スポーツ意識や生活態度などの面で、心理的効果が認められた。 3)高齢者群(女17名)では、25m泳4回、1分泳2回および板キックによる25m泳2回からなる週2回で4か月間の水泳運動によって、水泳技能が一定水準以上の場合、循環器応答(PRP)からして適切となると推察できる。 2.前年度実施した各対象群での追跡研究の結果は次のとおりである。 1)高齢者群(男19名、女9名)では、週1回90分で3か月間の軽運動によって、種々の心理テストの結果、情緒安定性(Y-G)、外向性や神経症的傾向(MPI)、自己評価(SEAS)などの面で心理的効果が認められた。 2)軽症高血圧群(男女22名)では、週2回(90分/回)で3か月間の軽運動によって、運動開始1年後での血中脂質や心電図所見が改善された。さらに、運動処方後も、自主的に軽運動を継続する者が8割いることを認めた。 3)主婦群(44名)では、週2回(2時間/回)で3か月間のテニス教室によって、情緒安定性と社会適応性(Y-G)、外向性(MPI)、不安得点(MAS)などの面で心理的効果を認めた。
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