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1985 年度 実績報告書

エレクトロン・アンティニュートリノ質量の精密測定

研究課題

研究課題/領域番号 60420006
研究機関東京大学

研究代表者

大島 隆義  東京大学, 原核研, 助手 (00134651)

キーワードニュートリノ / 質量 / ベータ崩壊 / トリチウム
研究概要

昭和60年9月に世界最高のエネルギー分解能【〜!_】12eVでもって、第一回実験を成巧裡に行った。 現在データ解析中であるが、質量の上限値を〜33eVに抑えることができた様子である。 60年度の研究成果を以下に記す。
1. Cd標準線源のKLL オージェ・ラインのエネルギーの絶対値を測定した。決定精度は±2eV以下で、従来の他の測定結果(±60eVの精度)を30倍改良し、高精度測定に成巧した。
2. 全測定システムでのエネルギー分解能を測定した。結果は計画通り、ΔE【〜!_】12eV(線源を冷却しない場合は、ΔE【〜!_】8eV)の値を得た。これは世界一のエネルギー分解能である(例えば、ソ連グループはΔE〜23eV,チューリッヒ・グループは〜27eV,ロスアラモス・グループは〜50eVである)。
3. トリチウム線源を冷却(-35℃)して使用した。計画通りトリチウム分子の脱離率は無視し得る程低く、トリチウムの安全な取扱いについて一方式を確立した。この結果、ベータ・スペクトルへの線源からのバックグラウンドの寄与は検出できず、質量測定感度の向上をもたらした。これは、ソ連&チューリッヒ・グループでは線源からのトリチウム分子の脱離によって、バックグラウンドの寄与が時間と共に増加し、測定感度を劣化させると同時に不定性の要因になっていることと比較して、当実験の特長の一つである。
第一回実験については、昭和61年1月下旬に開催されたMORIOND国際会議で発表することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] INS INT.SYM..(INS InternaTional Symposiwm on Composite Models of Quarks and LepTons). (1985)

  • [文献書誌] MORIOND WORKSHOP(【VI】th Moriond Workshop on Massive Neutrinos in Astrophysics and in Particle Physics). (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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