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1985 年度 実績報告書

野尻湖における人類遺跡の層位学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60420015
研究機関信州大学

研究代表者

酒井 潤一  信州大学, 理, 助教授 (30020663)

キーワード第四紀 / 人類遺跡 / 層序 / 火山灰編年 / 古環境復元
研究概要

3ヶ年計画で実施されている本研究の第一年目である本年度は、研究計画に従って、次のとうりの研究実績を得た。
(1)地質調査および分析・測定試料の採取
8月4日〜13日に、野尻湖発掘調査団主催の第4回陸上発掘に参加し、野尻湖周辺の地質調査を行った。また、10月19日〜22日には、黒姫山東麓で本格的な地質調査を行い、1/25,000地質図を初めて作製した。これは、野尻湖周辺の人類遺跡の層位学的研究には不可欠のものであり、今後とも、さらに調査範囲を拡げ、より精密な地質図を完成させる必要がある。今年度の成果からは、野尻湖周辺に人類遺跡が出現する層準の直前に黒姫火山の大規模な噴火活動があったことが判明し、この溶岩流出を伴う火山活動によって、湖畔のキルサイトとしての条件が成立したものと推定される。
(2)室内における試料の分析・測定
夏の発掘で池尻川低地に掘られた深さ5mの調査坑から、層序に関する資料を得るとともに、堆積・火山灰・植物化石・花粉化石・昆虫化石・珪藻遺骸・【^(14)C】年代測定用などの試料を3000点以上採取した。これらの試料は、現在、本研究の分担者を含む野尻湖発掘調査団の各専門別グループと共同で分析・解析・測定などの作業が進行中である。このうち、火山灰層中の火山ガラスの屈折率はモノクロメーターを用いて標準ガラス法で測定中であり、測定値の一部は新規に購入したPC-9801パーソナル・コンピュータで整理中である。
(3)【^(14)C】年代測定
発掘の際に採取した主として木材化石による【^(14)C】測定を依頼し、10試料の年代値を得た。これらの値は地質調査および古環境解析の結果から推定されている年代と矛盾しない。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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