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1985 年度 実績報告書

繊維強化セラミック基複合材料における界面を主とする材料設計学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60420023
研究機関東京理科大学

研究代表者

梅川 荘吉  東京理科大学, 理工, 教授 (30016357)

キーワード繊維強化セラミックス / 複合材料 / 炭化ホウ素 / ホウ化チタン / 炭化ケイ素ウィスカー / 界面反応 / 材料設計
研究概要

タングステンおよびモリブデンの金属繊維、炭化ケイ素などの無機繊維を強化繊維とし、炭化ホウ素および2ホウ化チタンを母相とした繊維強化セラミック基複合材料(FRC)をホットプレス法ならびに常圧焼結(無加圧焼結)法により作製し、界面形成および界面反応に関する知見を得ることを目的に実験を行なった。その結果、モリブデン繊維はセラミック母相への拡散によってFRCを構成させることは極めて困難であった。一方、タングステン繊維および炭化ケイ素繊維の場合には、適切なファブリケーション条件を設定することにより比較的容易にIRCを作製することが出来た。しかしタングステンとセラミック母相間にはボイドおよび界面反応層が認められ、更にタングステン繊維内部には多くのヤーケンダルポアが認められた。したがってセラミック母相と適合性に優れた物質を繊維に対してユーティングする必要がある。タングステン繊維に、Ti,Cr,Nbなどの高融点金属および【Cr_2】【O_3】,Zr【O_2】などの酸化物、Ti【B_2】などのホウ化物、Ti【Si_2】などのケイ化物をユーティングした強化繊維を用いてFRCを作製し、電子顕微鏡およびX線マイクロアナライザなどを用いて界面反応層の分析を行なった。例えばタングステン繊維一炭化ホウ素系複合材料の場合には、母相との適合性に優れたユーティング物質はTi【B_2】およびZr【O_2】であった。これらの物質をタングステン繊維にユーティングすると繊維内部のヤーケンダルポアは極めて少なくなり、被覆効果が著しいことが明らかとなった。界面反応層はいずれのユーティング物質を用いても観察される。繊維内部に存在するヤーケンダルポアの体積に相当する物質は2000℃〜2100℃での焼結する際、母相へ拡散し、繊維の周辺部には複雑な組成の炭化物が生成すると同時に、母相にはタングステンボラクドの生成が認められた、このようにFRCはFRMの場合より一層厳しい材料設計学的知見が要求されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fifth International Conference on Composite Materials. ICCM-【V】. .497 (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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