研究課題/領域番号 |
60420025
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井川 直哉 阪大, 工学部, 教授 (60028983)
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研究分担者 |
島田 尚一 大阪大学, 工学部, 助手 (20029317)
大森 義市 大阪大学, 工学部, 講師 (80029040)
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キーワード | マイクロ・マシナビリティ / 超精密切削 / 加工精度限界 / 微小切削理論 / 切削仕上面 / 結晶粒界段差 |
研究概要 |
超精密切削加工においては、切取厚さが極めて小さく、従来は問題とならなかった、切削現象に含まれる種々の加工精度低下の要因が顕在化するという特異性を示す。本研究はこのような観点から仕上面の微視的性状を決定づける被削材のマイクロ・マシナビリティについて、その特性および加工精度限界に及ぼす影響を明らかにするもので、本年度は次にあげる成果を得た。 1.工具・被削材界面現象のモデル実験装置の設計,製作 切削中の工具と被削材との界面における凝着や工具損耗などの界面現象を解明するために、常温から1500Kまでの温度範囲および大気圧から【10^(-3)】Paまでの圧力範囲で両者を接触加圧する基礎実験装置を製作した。また、より実際の切削状態に近い条件下で界面現象を解明するために、前年度に製作した超精密切削実験装置を利用して、機械的な振動などのじょう乱がない状態で工具・被削材間の摩擦摩耗試験が行なえる実験装置を製作した。 2.熱化学的な工具損耗機構の解明 上記のモデル実験によって、マイクロ・マシナビリティを決定するひとつの要因である工具損耗を支配するのは、被削材との界面に存在する金属酸化物の生成にともなう活性化された酸素分子または原子によるダイヤモンドの酸化作用である可能性が高いことを明らかにした。 3.切削仕上面形成過程の解析手法の確立 工具切刃の通過による切削仕上面の生成過程を解析するために、弾性あるいは弾塑性有限要素法を利用して、切くず分離点の推定および仕上面を残る微小な結晶粒吸差の生成機構の解明を試み、単純な変形に対しては定性的に実験結果と一致した。しかし、切削現象の解明手段としての解析法は今のところ完成には至っていない。
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