研究課題/領域番号 |
60420031
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹尾 正勝 九大, 工学部, 教授 (70037951)
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研究分担者 |
入江 冨士男 近畿大学, 九州工学部, 教授 (80037647)
船木 和夫 九州大学, 工学部, 助教授 (60091352)
山藤 馨 九州大学, 工学部, 教授 (90037721)
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キーワード | 超電導 / エネルギー貯蔵 / 電力系統安定化 / GTO-PWM制御 |
研究概要 |
超電導マグネットのよる直流連係による電力系統安定化のために、昭和60年度においてGTO(ゲートターンオフ)サイリスタによる電力変換装置ならびに超電導マグネットを製作した。今年度はこれを用いて、超電導マグネットによる直流連係において、両系統に対する電力制御が可能なことを実験的に確認し、系統安定化のための指針を得た。すなわち、GTOによる6パルスのパルス幅制御方式を採用することにより、そのパルスの幅を変えて有効電力を調整し、また交流電源の電圧に対するこのパルス電流の位相を変えて無効電力を調整し、超電導マグネットの容量内において両系統とも有効電力と無効電力を同時に制御できることを確認した。これらの制御には、Intel8086,8087相当のCPUのマイクロコンピュータを使用し、交流電圧、交流電流、マグネット電流を検出、指定した有効電力と無効電力を取るべくパルスの幅と位相を計算し、GTOの点弧角を決定させた。この電気量の検出と点弧角の決定は60度毎に実施できた。今年度の実験では、特に、次のように超電導マグネットの保護を確保することに留意した。有効電力の制御に関しては、超電導マグネットの限界に達した場合には、その安定性を確保するための制御としては指示値を無視してマグネット電流を基準値に戻す割り込みをかけ、基準値に戻り次第指示値に復帰するようにした。無効電力に関しては、1周期毎に電力は元にもどるのでマグネット電流により決まる最大指示値内に抑える制限のみ加えた。 以上の制御は両系統とも無限大母線においての確認であるが、発電機ならびに模擬送電線の設備は現在別途準備中であり、完了次第、発電機に対する特性を検討する予定である。
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