研究課題/領域番号 |
60420050
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
築島 隆繁 名大, 工学部, 教授 (20023020)
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研究分担者 |
犬塚 博 名古屋大学, 工学部, 助手 (80176411)
永津 雅章 名古屋大学, 工学部, 助手 (20155948)
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キーワード | ダブルレイヤー / 乱流加熱 / ミラー装置 / レーザー散乱 / プラズマ加熱 / 不純物放射 / 計算機シミュレーション / マイクロ波干渉法 |
研究概要 |
1. トムソン散乱法による電子温度測定のためのルビーレーザ散乱システムの整備・調整を行い、電子温度測定が可能な状態とした。 2. 1.のシステムを用いた実験の結果、ダブルレイヤー(DL)の発生から崩壊に至る間の電子温度の時間変化を初めて明らかにした。即ち、初期プラズマの電子温度Teは〜10eV程度であるが、DLの発生直後には数10eVまで上昇し、DLが維持されている間は、ほぼこの温度が維持されている。DLの崩壊の前駆現象として電流の上昇と共にプラズマ波動の成長が観測されるが、DL崩壊の直前にはTeは約50eV迄上昇している。その後、電流の急上昇に伴って乱流状態となり種々の不純物イオンからの強い線スペクトルが観測される。これらの不純物線の測定から、電子は1KeV以上に加熱されていることが明らかになった。 3. 電子密度測定のためのガンダイオードを用いたマイクロ波干渉計の整備・調整を行った。 4. DLの寿命【τ_D】の初期密度Neと加熱電流Idに対する依存性を調べた。3.のシステムはNeの測定に用いた。この様な実験は既に1KGの磁場において行い、【I_(DL)】×【τ_D】が一定値となることを明らかにしている。今年度は磁場の影響を測定した。その結果、磁場を4.7KG迄増加しても以前の結果と比べて特に変化は見られなかったが、磁場を180Gに減少させると、τDが飽和する傾向が明らかになった。これは、DLの崩壊課程を考察する上において重要な情報であり、拡散や壁の影響と考えられるが、その原因の究明には、さらに詳細な実験が必要である。 5. ミラー磁場中のDLを模擬する2次元計算機シミュレーションコードを完成させた。それを用いて、上記実験を模擬するシミュレーションを実行し、DLの発生を確認した。
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