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1986 年度 実績報告書

不揮発性有機分子のイオン化と生成イオンの気相反応

研究課題

研究課題/領域番号 60430007
研究機関電気通信大学

研究代表者

大橋 守  電通大, 電気通信学部, 教授 (70015535)

研究分担者 山田 修三  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50090535)
辻本 和雄  電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50017414)
キーワード二次イオンマススペクトル / インビームイオン化法 / リンク走査法 / アセチルコリン / コリン / 有機珪素化合物 / 第四アンモニウム塩 / アザベンゾノルボルナジエン
研究概要

本年度に入って日立M-80A型二重収束質量分析計にSIMS装置を設置することができた。これにより従来のインビームイオン化法と組合せて不揮発性有機分子の測定可能範囲を格段に広げることができた。以下学会発表を行った研究を中心に述べる。
1)第四アンモニウム塩は熱分解をうけ易く従来の直接導入法では分子イオンを与えない。インビーム法では測定可能である。ソフトイオン化の一般モデルとしてVestalにより提唱された"hot sauce model"の是非に関して、各種第四アンモニウム塩のインビームイオン化法におけるグリセリンなどのマトリクス効果を検討し、有効の場合もあることを示した(質量分析誌に発表)。
2)第四アンモニウム塩のインビームスペクトル解析の際B/E一定リンク走査スペクトルに異状がみられ、第一フィールドフリー領域でイオン分子間反応が起っていることをつきとめた。B/E一定リンク走査スペクトルの解析に警鐘をならす事実の発見である(Bull.Chem.Soc.Jpn.誌印刷中)。
3)有機珪素化合物の電子衝撃分解方式をリンク走査法を用いて明らかにした。特にm/273;Si【Me(_3^+)】イオンの出現機構を詳細に検討し、分子イオン中の転位反応であることを示した。(87、日本化学会春季年会、昭和62年度質量分析連合討論会発表)。
4)生体における神経伝達物質としてよく知られているアセチルコリンを始め、各種コリンエステル、およびコリン塩のSIMSスペクトルをB/E,【B^2】/E一定リンク走査で解析し、クラスターイオンの出現機構を明らかにした。(昭和61年度質量分析連合討論会発表)。
5)アザベンゾノルボルナジエン系化合物の電子衝撃分解の一般則を見出すことができた(昭和62年度質量分析連合討論会発表)。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Mamoru Ohashi: Chem. Pharm. Bull.33. 2499-2506 (1985)

  • [文献書誌] 辻本和雄: 質量分析. 33. 255-260 (1985)

  • [文献書誌] Mamoru Ohashi: Organic Mass Spectrometry. 20. 642-643 (1985)

  • [文献書誌] 大橋守: 質量分析. 34. 287-292 (1986)

  • [文献書誌] Yasuo Shida: Bull.Chem.Soc.Jpn.60. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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