研究分担者 |
山村 公明 神戸大学, 教養部, 助教授 (60031358)
増田 良一 神戸大学, 工学部, 助教授 (40031083)
北條 卓 神戸大学, 工学部, 教授 (60031043)
伊藤 邦明 神戸大学, 理学部, 助手 (90144609)
山田 博昭 神戸大学, 理学部, 助教授 (90030767)
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研究概要 |
上記研究課題につき、下記のように研究をおこなった。 1。三塩化チタンによるジシアノオレフィンの還元反応:前年度に実施した三塩化チタンによるニトロオレフィン類の還元反応の検討に引きつづき、ジシアノオレフィン類の還元反応を詳細に検討した。1,1-ジシアノオレフィンもニトロオレフィンと同様にヒドロ二量化一環化反応による生成物を生成することを見出し、本反応が2位のアルキル基の種類に大きく支配されることを認めた。本反応は、2,5,5,-トリシアノペンテニルアミン類の合成法として有用である。 2。ニトロオレフィンの電解還元反応:ニトロオレフィンの電解還元は、三塩化チタンによる還元反応とことなり、四塩化チタン存在下に好収率でニトリル類を生成することを見出した。この際にビニルアミン,ピロール等の生成は全く見られず、低原子価チタン還元と電解還元の反応機構に大差あることを示している。一般に、ニトロオレフィンがアルデヒドとニトロアルカンから合成できることを考えると、本反応はフル ヒドより出発して一炭素鎖延長したニトリルの合成法として好適である。 3。置換プロペンNBSとの反応:置換プロペンとNBSとの反応によりアリル位ブロム化反応を試みたところ、意外にも一挙にインデン誘導体が生成することを認め、種々反応條件を検索してこの反応が1,2,3-置換インデンの新規合成法となることを見出した。また 反応機構についても検討した。 4。アザブタジエンの反応性の研究:ニトロオレフィンの三塩化チタンによる還元反応系中に1,3-アザブタジエンが生成することを認め、このものと無水マレイン酸やJCNEとの反応を試みて正常の件60反応に不活性であるが求核反応性に富むことを見出した。
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