研究課題
研究代表者の酒井が参加した西ドイツ調査船ゾンネ号の沖縄トラフ航海(SOー56航海、1988)において大規模な黒鉱式熱水鉱床が伊是名海穴(27°16′N、127°05′E)において発見された。本鉱床は水深約1500mの急斜面上に約500mにわたって露出し、ドレッジされた試料によると主要鉱床は重晶石>内亜鉛鉱>方鉛鉱>元素状硫黄である。さらに1988年夏には「しんかい2000」による潜航調査が同海域で実施され、高温(>130℃)の熱水噴出をともなう硫化物チムニー群が発見された。我々は硫化物、重晶石、自然硫黄の同位体比(SとO)を測定し、これらが本邦の黒鉱鉱床に極めて類似した成因を持ち、中央海嶺における硫化鉱床とは異なるものであることを示した。また淡青丸において同海域海水中における熱水起源の諸成分の分布を求めた。これらの結果は現在解析中である。
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