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1986 年度 実績報告書

CVD炭化珪素基in-situ複合セラミックスの極局所構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 60430019
研究機関東北大学

研究代表者

平井 敏雄  東北大, 金属材料研究所, 教授 (50005865)

研究分担者 中平 敦  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90172387)
後藤 孝  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60125549)
新原 晧一  防衛大学校, 数学物理教室, 教授 (40005939)
キーワードCVD / 炭化ケイ素 / in-situ / 複合セラミックス / コンピューターシュミレーション / 極局所構造解析 / 破壊靭性
研究概要

近年セラミックスに要求される性能はますます高度化し、単一相からなる材料によってそれらの要求を満足するのは困難になりつつある。そこで、複合化によって新しい高機能材料を得ようとする試みに関心が高まっている。新しい機能の発現を複合化によって求める場合、マトリックス(M)と分数相(F)の界面は重要な働きをする。従来のセラミックスにおける複合化では、Fの大きさは粒界の大きさのレベル(数μm程度)が限界であり、この場合その機能にはMとFの各性質には加成性が認められ複合則が成り立つ。しかし、Fの大きさが数100【A!゜】程度になると複合則では予期されないような機能が現われる。これはM1F界面の効果である。本研究ではCVD法により、Fの大きさが数10〜数100【A!゜】の均一な分散構造を有する複合セラミックス(in-situ複合セラミックス)の合成を試みてきた。本年度は主に、Si【Cl_4】Ti【Cl_4】,C【Cl_4】,【H_2】グスを原料としてSiC-TiC複合セラミックスの合成を行ない、その生成機構の熱力学的解析,微細構造の解明,諸性質の測定に関する研究を行なった。まず、生成機構の熱力学的解析では、コンピューターシュミーレーションにより、種々の合成条件でどの様な生成物が得られるかを予測し、実験との対応関係を調べた。その結果、コンピューターによる計算は実験結果とよく対応し、CVDによるSiC-TiC複合セラミックスの生成機構の解明に有効であるとともに、新らたなSiC基複合セラミックスを合成する際の最適合成条件の選定に有効な知見を与えてくれることがわかった。また、SiC-TiC複合セラミックスの微細構造を、X線回析,WDX,TEMなどを用いて調べ、SiC基中に分散するTiC相の構造、形状及びSiC-TiC界面の構造を明らかにした。さらに、SiC-TiC複合セラミックスの破壊靭性値の測定を行ない、SiCの高靭化にとってTiCの添加が有効であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Goto: Material Research Bulletin.

  • [文献書誌] 後藤孝: 日本化学会誌.

  • [文献書誌] Takashi Goto: Proc.10th Int.Conf.on Chemical Vapor Deposition.

  • [文献書誌] 中平敦: 窯業協会誌. 94. 767-772 (1986)

  • [文献書誌] Toshio Hirai: "Tailoring Multiphase and Composite Ceramics" Plenum, 797 (1986)

  • [文献書誌] Toshio Hirai: "New Materials 86 Japan Abstracts" New Materials 86 Japan Organiging Committee, 354 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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