研究分担者 |
野副 重男 東北大学, 薬学部, 教授 (50013305)
金子 主税 東北大学, 薬学部, 教授 (40013833)
福本 圭一郎 東北大学, 薬学部, 教授 (50004586)
山中 宏 東北大学, 薬学部, 教授 (40004551)
南原 利夫 東北大学, 薬学部, 教授 (30004534)
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研究概要 |
計画に沿い、高野は「プロスタサイクリンおよび関連化合物のキラル合成」という課題のもとにプロスタサイクリン類の基本鍵中間体となるキラルγ-ラクトン誘導体の合成を検討し、速度論支配下のラクトンエノールに対するプロトン化を経る立体制御法による有効な合成法を見出した。南原は「ステロイドホルモン極性代謝産物」という課題のもとにカテコールエストロゲンの体内動態とその生理的意義の解明を試み、逆層HPLCによる分離検討を行ないプロフィル分析の条件を確立した。その結果、抱合における位置特異性が明らかとなった。また、エストロゲン類の蛍光検出HPLCにおけるプレラベル化剤とし、ピレン-1-カルボニルニトリルを開発した。山中は「1,2,4-トリアジン誘導体の合成と構造-活性相関」という課題のもとにトリアジンのホスホラン誘導体を製し、これよりWitting反応によって対応するオレフィン誘導体を得る手法を開発した。ここで得られた成績体は興味ある生理活性を示した。福本は「アコニチンアルカロイドおよび関連化合物の合成研究」という課題のもとに分子内ダブルMichael反応,分子内Diels-Alder反応,および分子内Mannich反応を鍵反応として用いる合成を検討し、アコニチンのBCD環,ABF環,およびAEF環の構築法を確立した。金子は「β-ラクタム類の合成研究」という課題のもとにキノキサリン類やベンツオキサジン類のトリフルオロメチル誘導体と電子過剰オレフィンとの光2+2反応を検討し、これに初めて成功した。この知見を適用しトリフルオロメチル化アゼチヂン-2-オン類の新規合成法を確立した。野副は「植物および菌類からの生物活性天然物の単離と構造決定」という課題のもとに担子菌抽出物より抗菌,抗真菌性化合物のスクリーニングを行ない、NMRスペクトルを主とする機器分析により、2種の新規フェノール性イソプレノイドおよび1種の新規変型α-アミノ酸を得た。
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