• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1985 年度 実績報告書

米の品質形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60440009
研究機関名古屋大学

研究代表者

江幡 守衛  名古屋大学, 農, 教授 (80023406)

キーワード米 / 品種 / たんぱく貭 / テクスチャー / 食味 / 有離アミノ酸 / 平衡含水率 / 脱水
研究概要

1.米粒の平衡水分と温度ならびに湿度との関係:日本型2,インド型4,短稈インド型2の計8品種の籾を供試し、平衡水分率の検討を行った。またこれら品種の籾の乾燥ならびに吸湿速度についても検討を加えた。平衡含水率は水蒸気飽差が低い条件ほど高いが、同一飽差では高温ほど高い。水蒸気飽差が大きい条件下ではインド型の平衡水分率が低く、また乾燥速度も速い。しかし短稈インド型品種は、広い飽差条件での範囲で平衡含水率が高い。
2.米粒の登熟過程における脱水機構:イネの花穎の毛茸から水分の放出される現象が観察された。毛茸の長さには品種間差異が認められるので、これについて検討中である。
3.登熟期の米粒の食味形成に関する研究:1).米飯のテクスチャーでは登熟が進むにつれて硬さの減少と粘りの増加がみられる。この変化はグルテリン態たんぱく貭含有率の変化と同じ傾向であった。このことからグルテリン態たんぱく貭の集積が米飯のテクスチャー形成に重要な役割を果すことが示唆された。穂揃期の窒素追肥により得られる高たんぱく米はグルテリン態たんぱく貭に富み、米飯は硬く、粘り乏しく、不味となる。テクスチャー値からみて、米の食味性にとって最適なたんぱく貭含有率の範囲が存在することを確認した。2).白米ならびに炊飯に付着する17種の遊離アミノ酸の動態を検討した結果、登熟が進むに従い総遊離アミノ酸含量は減少する。アミノ酸組成の割合は、炊飯付着のものでは可成り変化する。炊飯液中へのアミノ酸の溶出率は登熟後期には低下する。穂揃期の窒素追肥により、遊離アミノ酸含量および組成はほとんど影響をうけず、また炊飯液中への溶出率も変らない。一般的な食味声価の高い品種の米は白米中および炊飯米付着の各遊離アミノ酸含量がいづれも高い。とくに炊飯米付着のものの含量が高く、またグルタミン酸組成が顕著に高い。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 日本作物学会東海支部会報. 101. (1986)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi