研究分担者 |
横地 洋之 東海大学, 海洋研究所, 講師 (70119709)
上野 信平 東海大学, 文明研究所, 講師 (80160191)
澤本 彰三 東海大学, 海洋研究所, 助教授 (90119678)
小椋 將弘 東海大学, 海洋学部, 助教授 (40056073)
小坂 昌也 東海大学, 海洋学部, 教授 (00055790)
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研究概要 |
沖縄県西表島の網取湾を中心として、昭和61年4月から12月にかけて調査・実験を行ない、下記の通りの結果を得た。 1.サンゴの生息状況調査 網取湾におけるサンゴの生息状況調査では、サンゴが班状に生き残り、新生群体が礁縁部に比較的多く確認された。 2.サンゴの成長実験 Acropora formasa,A.nobilisの2種とも礁原と礁斜面で高い成長を示したが、伸長率では礁原の方が高く、2種間ではA.formasaの方が高かった。3.オニヒトデの発生,飼育実験 (1)オニヒトデの人工授精に際しての加精濃度に1×【10^(-6)】ds ml/mlが、卵数約20,000粒に対して良好であった。 (2)水温20〜40C゜の範囲における孵化発生実験では、胚の孵化は32C゜以下で見られたが、20C゜では30時間余り、28C゜では12〜14時間であった。なお、幼生の着底はほとんど観察されなかった。 4.オニヒトデ稚仔の出現分布 稚ヒトデの生息場所の調査により、昨年度よりもより広範囲の海域で、直径16mm以下の個体が約500個体発見された。 5.オニヒトデ稚仔の3種薬品の致死濃度 稚ヒトデの硫酸銅,ホルマリン,アンモニアに対する48時間全数致死濃度は、それぞれ0.00009%,0.002%,0.02%であった。 6.オニヒトデの水温・塩分耐性 オニヒトデの全個体生存し得る範囲は、直径10mmの稚仔,成体の順1〜14〜34C゜,14〜32C゜,20〜40S0/00,23S0/00以上であった。低溶存酸素に対しては、いずれも高い耐性を示した。
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