研究課題/領域番号 |
60440018
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
石橋 貞人 九州大学, 農学部, 教授 (50041588)
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研究分担者 |
中司 敬 九州大学, 農学部, 助教授 (50128055)
志賀 徹 九州大学, 農学部, 助手 (30089932)
内田 進 九州大学, 農学部, 助手 (00038275)
村田 敏 九州大学, 農学部, 助教授 (30038187)
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キーワード | 生鮮農産物 / 温度制御 / 湿度制御 / 空気組成制御 / 環境自動制御 |
研究概要 |
生鮮農産物の貯蔵寿命に大きな影響を及ぼす庫内空気の温度・湿度・組成および流速とその分布を高精度に制御する方法に関して、産物表面の結露を画像処理により判定する可能性と、貯蔵環境制御システムプログラムを作成し、庫内温度・温度の変動幅、周期、相対湿度および貯蔵庫内の風速により、結露が発生する領域について検討した。 1.産物表面の結露生成機構の解明 電子冷凍装置の冷却板上に、キウイ果実の薄片を固定し、冷却されていく試片を実体顕微鏡で拡大した映像をビデオカメラで撮影し、ビデオレコーダに記録した。同時に熱電対で冷却温度を、赤外線センサで赤外線反射エネルギを計測した。熱電対で得られた温度は、露点.付近になると変動しながら低下する現象を示し、赤外線反射エネルギは材料表面付近の空気が高湿度になると急速に減少した。実体顕微鏡で得られた映像は目視ではまったく判断できないものであったが、冷却前の映像と冷却中の映像の差を画像処理装置で調べていくと、輝度が0となる割合が減少していることが明らかになり、特に結露が発生すると、その割合が急激に減少することが認められた。 2.貯蔵環境制御システムプログラムによるシミュレーション 冷凍機および送風機の能力によって変動する要因(庫内平均温度、温度変動幅、変動周期、相対湿度および風速)よって、庫内に貯蔵されている産物(キウイ果実)の表面の平均温度、その温度変動幅、温度変動遅れおよび結露発生状況をBASIC言語でプログラムをしたコンピュータシミュレーションにより明らかにした。キウイ果実の平均温度は、庫内温度の平均値に等しいはずであるが、計算結果では、0.1℃ほど大きい値を示した。従って本システムプログラムは0.1℃を限界とした計算精度であるものと考えられる。
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