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1988 年度 実績報告書

間質性肺疾患の病理発生に関する超微形態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60440034
研究機関自治医科大学

研究代表者

横山 武  自治医科大学, 医学部, 教授 (30048938)

研究分担者 望月 眞  自治医科大学, 医学部, 助手 (60200333)
篠原 直宏  自治医科大学, 医学部, 助手 (50192109)
清水 英男  自治医科大学, 医学部, 講師 (80129030)
キーワード間質性肺疾患 / 伸展固定 / 立体構策 / 実験的びまん性肺胞障害 / 超微形態 / 薬剤によるヒト間質性肺炎
研究概要

昭和63年度は、前年度より引き続き間質性肺疾患剖検例および対照となる他の肺疾患剖検例のポリエチレングリコール固定肺について検索を行った。また特発性間質性肺炎の病理発生に関して、過酸素、パラコート中毒による、いわゆる急性のびまん性肺胞障害についての実験的検索を行った。人体例については前年度までの結果を再検討することが主であった。特発性間質性肺炎、びまん性汎細気管支炎、閉塞性気管支細気管支炎、抗癌剤による間質性肺疾患の結論は前年度までの結論とほぼ同様で、とくに追加することはない。すなわち1.特発性間質性肺炎の特徴はびまん性肺胞中隔の肥厚、同時に肺葉辺縁部、ことに下葉の細気管支の拡張である。2.びまん性汎細気管支炎では、呼吸細気管支壁の炎症性肥厚、その周辺の肺胞の過膨脹、病変より近位の細気管支の拡張である。3.閉塞性気管支細気管支炎は非呼吸細気管支の閉塞と、その近位細気管支の球状の拡張である。4.抗癌剤によっても間質性肺炎がおこるが、同時に肺胞内器質化(肺胞性肺炎の遷延化によるものと同じ)がびまん性、また巣状、散在性にみられる。
過酸素によるラット肺のびまん性肺胞障害の実験では、走差電子顕微鏡像で明らかなエ型肺胞細胞の変性、および細気管支の線毛上皮細胞の変性が観察された。細気管支線毛上皮細胞の変性が時間の経過とともにざのように変化して行くか問題である。ラットのパラコート肺についての検索には、今年度はsuperoxide dismutase SODを投与して、パラコート肺への抑制作用も同時に観察している。現在なお検索中であるが、SODはそれ自体の毒性と、またその投与時期が難かしいようである。またSODとの協力作用のあるカタラーゼとの同時投与も行っている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 二ノ村信正: 日本胸部疾患学会雑誌. 24. 437-445 (1986)

  • [文献書誌] 清水英男: 日本胸部疾患学会雑誌. 23. 873-881 (1985)

  • [文献書誌] 横山武: 病態生理. 7. 405-407 (1988)

  • [文献書誌] 横山武,宮城千鶴子,林幹人: J.Toxicol.pathol.1. 129-136 (1988)

  • [文献書誌] 角田尚久,横山武 外: 第29回日本胸部疾患学会総会発表予定. (1989)

  • [文献書誌] 山中晃,横山武: "肺病理アトラス" 文光堂, 264 (1985)

  • [文献書誌] 横山武: "原因不明の肺疾患(特発性間質性肺炎など)現代病理学大系第14巻" 中山書店,

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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