北大工学の48MeV電子直線加速機を用いて実験した。 1.特殊照射台と特殊ユリメータを設計試作した。試作を繰り返したため完成納入されたのは61年2月下旬であった。 2.48MeV電子線は収束マグネットにより板状にする予定であったが偏向コイルを利用してスポットスキャンで板状にして特殊ユリメメータに入力した。板状線錐は0.2〜10mm迄可変で得られた。 3.線錐位置は光増中素子でなくスロットアンテナビームポジションモニターで制御しガラス板、アクリル板、塩化ビニール板で絶対位置の確認を行った。 4.線量分布測定はアクリルファントームにイメージングプレートをサンドイッチ状にはさみ曝射し測定した。位置確認時に比して線量は約1/1000にした。線量制御は加速電流で行った。 5.遠隔操作式の試料移動(微動)装置の動作は塩化ビニール板で測定し線量分布をイメージングプレートで計測中である。微動装置の誤差は座として計測用具の固定の不備によるので更に研究をつづけている。 6.動物実験は準備中であるが照射台、ユリメータの製作が大巾におくれたため未だ結果は出ていない。しかし陽子線による動物照射は筑波大学粒子線医科学センター、及び東大核研に於て予備実験をすすめている。
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