研究概要 |
61年度の研究成果によって48MeV電子線のコリメータ, 実験動物(マウス)の固定台駆動装置が使用可能となった. これにもとづいて62年度は下記の研究成果を得た. 1)イメージングプレートをTLD(熱蛍光線量計)を介してCoー60γ線で校正し線量分布の測定を行った. 2)Z方向に拡げた電子スリットビームの線とZ方向のスポットスキャンを比較し線量率と均等度の点から前者の方が実験に適していることを確認した. 3)プラスチックバンドによるマウス固定法を開発しLD50/30とスリット巾間隔の関係を求める研究を開始した. (4)マウスは膿腔内麻酔下で実験したため室温の影響を調べ実験条件として電熱器による加温を加え, 通常条件下で室温の影響がないことを認めた. 以上が主な実験結果である. 得られるマシンタイムの中でほぼ順調に研究すすすめることが出来た. しかし, 北海道のため季節時に温度の変化が大きく, その影響を調べる研究が追加された. このためLD50/30及びTCD50の実験が予定よりややおくれた. 筑波大学粒子線医科学センターに於けるプロトンのスリットビームの実験は予定通り進行しており, 動物や腫瘍を変えながら研究をすすめている.
|