研究課題/領域番号 |
60440056
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田口 喜雄 東北大, 医学部, 助教授 (70004885)
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研究分担者 |
佐藤 俊一 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30162431)
稲場 文男 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (90006213)
佐々木 崇 東北大学, 医学部, 講師 (00124579)
木村 道夫 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00142951)
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キーワード | 低出力レーザ / 光線力学効果 / 二光子吸収励起法 / 光刺戟作用 / 偏光 / レーザ血管吻合 / 波長分析 / レーザ励起蛍光顕微鏡 |
研究概要 |
低出力レーザ光照射による1)株化培養細胞に対する光線力学効果は、ヘマトポルフィリン、フェオフォーバイドのほか各種制癌剤をスクリーニングした。その結果、アドリアマイシン、シスプラチン等で制癌剤効果に加えて光線力学効果を得、その細胞破壊過程等については検討中である。2)拒否反応治療を目的として、拒否反応時出現する幼若化リンパ球、殺細胞性T細胞株化細胞に対して同様に光線力学効果を認め、大動物実験臓器移植への応用を鋭意研究中である。3)QスイッチNd-YAGレーザによる二光子吸収励起法を開発、その詳細を検討中であるが、熱的作用に加えて光線力学効果のあることと、深部破壊ができ得ることを認めたが、その治療効果は従来の一光子吸収励起法より未だ低い。4)レーザ励起蛍光顕微鏡の分光的研究ならびに時間分解能の研究は未だ成果がでていない。5)光刺戟作用として創傷、除痛に対する効果は、臨床例1000例を分析し、80%の有効率を得た。実数は2000例を超して行われていると考え、その分析を予定している。6)偏光成分の重要性をすでに指摘したが、実験創傷一次治癒例の加圧ひっぱり実験で、さらに確認を得た。7)Hela細胞に対し極めて弱いレーザ照射を行い、細胞膜の電位の変化を細胞電気泳動法で観察した結果、【G_o】【G_1】期で膜電位が上がり、【G_2】M期で逆に下がった。8)レーザ血管吻合のほか各種導管、神経、皮膚、筋膜の吻合(熔接)を行い、一部で好結果を得、条件設定のプログラム作製にとりかかっている。9)レーザ脈波計、レーザ色素計の臨床応用は順調にその症例数を増やし、有用性を確かなものとしているが、血流計の作製については未だ設計段階である。10)光と生体あるいは生体と光の研究は、VIM装置で細胞の観察、もやし等の根の観察をしている。11)レーザアンギオプラスティーの研究として、硬化病変の蛍光情報の波長分析を開始した。鋭意努力中。
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