研究課題/領域番号 |
60440059
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
渡辺 泱 京府医大, 医学部, 教授 (10004839)
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研究分担者 |
高橋 俊雄 京都府立医科大学, 医学部(外科学), 教授 (50079828)
内田 睦 京都府立医科大学, 医学部(泌尿器科学), 助手 (70168706)
板倉 康啓 京都府立医科大学, 医学部(泌尿器科学), 助手 (50151452)
金子 宏 京都府立医科大学, 医学部(泌尿器科学), 助手 (10152802)
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キーワード | 微小発破 / 駆動体方式爆薬室 / 尿路結石 / 胆道結石 / 腎 / 尿管 / 尿路結石衝撃応答解析 |
研究概要 |
1.実用型駆動体方式爆薬室の開発:爆薬としては、3mgのトリシネートを使用した。爆薬室の外径は直径2.6mmとし、先端は尿管内挿入を容易にするために狭小化した。駆動小物体は直径1.1mmの円柱状とし、発破後駆動小物体は、爆薬室の先端より5〜6mmで止まるよう制御した。また、発破の際の生成ガスを完全に爆薬室内に閉じ込めるためにOリングを使用した。この爆薬室を使用し、結石破砕状況を高速写真にて観察すると、長径1cm以下の結石は粉砕されたが、それ以下の結石は部分的に破砕されたにすぎなかった。 2.尿路結石衝撃応答解析:駆動体方式爆薬室の駆動小物体が、尿路結石破砕に及ぼす影響を、コンピュータにて解析した。この結果、駆動体方式爆薬室の尿路結石破砕効果をあげるためには、駆動小物体の運動エネルギーを高めるよりもむしろ駆動小物体の半径を大きくするほうが効果的であることがわかった。また、実用型駆動体方式爆薬室を使用した場合、6mm前後の結石は確実に粉砕されることが、理論的に証明された。 3.ヒト尿管・胆道の引張り強度の測定:ヒト尿管・胆道の引張り強度を測定した結果、ヒト尿管の引張り強度は28kg/【cm^2】、胆道の引張り強度は10kg/【cm^2】で、膀胱の引張り強度の5kg/【cm^2】と比較すると高値を示し、尿管・胆道は、材料力学的には微小発破のよりよい適応材料であることが判明した。 4.駆動体方式爆薬室が挿入可能な膀胱鏡および軟性内視鏡の開発:臨床応用に向けて、実用型駆動体方式爆薬室が挿入できる膀胱鏡ならびに軟性内視鏡を開発した。膀胱鏡の外径は24Fとし、爆薬室を膀胱内に誘導できるように作製し、レンズとして0゜、30゜、70゜を使用した。軟性内視鏡の外径は24Fとし、胆道内に爆薬室を挿入できるように作製し、内視鏡の先端は90゜彎曲するよう作製した。
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