研究分担者 |
高橋 俊雄 京都府立医科大学, 医学部(外科学), 教授 (50079828)
内田 睦 京都府立医科大学, 医学部(泌尿器科学), 助手 (70168706)
中尾 昌宏 京都府立医科大学, 医学部(泌尿器科学), 助手 (00188880)
斉藤 雅人 京都府立医科大学, 医学部(泌尿器科学), 講師 (70106417)
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研究概要 |
昨年度, 実用型駆動体方式爆薬室として, その外筒の外径が2.6mm, 先端は外径1.8mmに狭小化し, 全長は26mmの爆薬室を作製した. この際外筒の材質として, ステンレス鋼棒(SF30V,引張り強度約100kgf/mm^2)を使用し, その内腔の径は1.8mmで先端より5mmまでは1.3mmに細く加工した. 爆薬室内のピンハンマーは, 直径1.2mm, 長さ12mmの円柱状とし, 発破後爆薬室の先端より5〜6mmで止まるよう制御した. また, 発破の際の生成ガスの漏出を防ぐ目的で,0リングを使用した. この際ピンハンマーの材質として, 高ニッケルマルェージング鋼材(MASー1,引張り強度約210kg+/mm^2)を使用した. 今回爆薬として, 起爆薬の一種であるトリシネート4.5mg, 4.0mg,3.5mg,3.0mgを装填した爆薬室を各々50発ずつ作製し, 発破したところ,3.5mg以下の薬量では爆薬室に何の異常も認められなかった. このため実用型駆動体方式爆薬室の爆薬量として, 3.0mgのトリシネートを使用することに決定した. 実用型駆動体方式爆薬室を使用して, モデル尿管, ブタ尿管内での結石破砕実験を施行したところ, 1cm前後の結石は自然排石可能は大きさに容易に粉砕された. 実用型駆動体方式爆薬室を使用して, 1988年3月末までに49例の経尿道的尿管結石破砕術を施行した. その結果, 結石破砕された症例は32例(65%)で, このうち現在までに自然排石した症例は18例(56%)であった. またこれまで臨床応用を施行した症例のうち合併症の認められた症例は1例もなかった.
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